NY白金(日足)

↓クリックすると拡大します↓

 

先週のNY白金(中心限月)は、前週比98.7ドル安の845.6ドルで終了となり、5週ぶりに反落。

11月6日から10日まで5営業日続落中。7日に10月24日以来10営業日ぶりに節目の900ドルを割り込んでも下げ止まらず。13日に一時843.1ドルまで下げる場面も見られるなど、直近安値856.8ドルを維持出来ずに節目の850ドルを割り込んでおります。相関性の高い金の下落に加えて、同じ白金族であるパラジウムが急落したことが嫌気された様です。

なお、パラジウムは9日に2018年9月以来の1000ドル割れとなる場面も見られている。スイス金融大手UBSが電気自動車(EV)の生産が拡大していることや、ガソリン車向けの自動車触媒に使用されるパラジウムの代替として安価な白金へ需要がシフトする動きが続いていることを受けて、パラジウム価格見通しを下方修正したことが嫌気された模様。

目先は、850ドル台に戻すことが出来るかが焦点となりそうですが、米長期金利の上昇が嫌気されて相関性の高い金の上値が引き続き重そうなだけに、同じ白金族のパラジウムの下落が今週も続く様だと、800ドル割れを試すことも想定されます。

ただ、何度か書いている様に、900ドル前後では中国の白金輸入量が増加する傾向にあります。また、相対的な白金の割安感も出始めているだけに、実需を中心に買い拾われるか注目されます。

なお、10月中国新車販売台数(輸出含む)は前年同月比13.8%増加の285万3000台でした。プラスは3ヶ月連続。電気自動車(EV)などの「新エネルギー車(NEV)」の販売台数は33.5%増の95万6000台でした。なお、同協会の陳士華・副秘書長は、年間販売について、目標とする前年比3%増(2760万台)を超えるだろうと述べた上で、3000万台に達する可能性があるとの見方を示しております。

10月中国製造業PMI(購買担当者景況指数)は49.5と、5ヶ月ぶりに低下。節目の50を再び割り込みました。一方で、中国政府が景気の下支えのため、1兆元の国債増発で景気対策を打ち出したことを受けて、国際通貨基金(IMF)は中国の経済成長見通しを2023年は5.4%、2024年は4.6%と予測。10月時点の見通しからそれぞれ0.4ポイント上方修正しております。15日に発表される主要経済指標で景気の回復が確認出来る様ですと、需要回復期待が高まる可能性がありそうです。

 

※豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。銘柄の選択、売買価格など投資にかかる最終決定は弊社の重要事項説明書を十分にお読み頂き、投資家自身の判断でなさる様にお願い致します。本資料作成につきましては細心の注意を払っておりますが、その正確性については保証するものではなく、万一その内容に誤りがあった場合、その誤りに基づく障害については当社は一切の責任を負いかねます。