NY白金(日足)

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先週のNY白金(中心限月)は、前週比56.1ドル高の901.7ドルで終了となり、反発。11月6日から10日まで5営業日続落。11月10日は845.6ドルで終了。一時843.1ドルまで下げるなど、終値ベースでは昨年9月27日(846.9ドル)以来の850ドル割れとなりました。

ただ、相関性の高い金の反発に加えて、他の貴金属から見た相対的な割安感から買い拾われる中、急反発。同じ白金族であるパラジウムの下落が止まったことも好感された様です。11月13日から16日まで4営業日続伸。11月15日に900ドル台を回復し、17日には一時913.7ドルまで買い進められる場面も見られたものの、引き続き50日平均線でレジスタンスを受けた様で、長い上ひげを引いて終了しております。

なお、パラジウムは11月10日に950.00ドルまで下げる場面も見られたものの、心理的な節目である1000ドルを割り込んだことから、売り方のショート・カバー(買い戻し)を中心に買い拾われた様です。とは言え、世界的に電気自動車(EV)の販売が増加する中、パラジウムは構造的な供給過剰に陥るとの懸念が拡がっており、反発は短期に留まるとの見方が出ております。

FRBによる利上げサイクルが終了に向かうとの見方が拡がる中、金は堅調な値動きが続きそうなだけに、白金も引き続き900ドル割れの場面では買い拾われそうです。

目先は50日平均線や、10月31日の高値951.8ドルから11月10日の安値843.1ドルの下げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の61.8%戻し水準910.3ドルを上抜くことが出来るか注目されます。上抜く様ですと、100日平均線を意識した動きになって行くことが想定されます。

また、今週は11月21日に白金業界団体「ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)」から最新の需給レポートが公表されます。中国の景気減速懸念や最近のパラジウム価格の下落を受けて、どの様な需要見通しを示すのか注目されそうです。また、中国の白金輸入量も注目されます。

 

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