NY白金(日足)

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先週のNY白金(中心限月)は、前週比32.8ドル高の952.6ドルで終了となり、3週ぶりに反発。米中の景気減速懸念が強まる中、12月6日に終値ベースでは11月14日以来の900ドル割れとなったものの、翌7日は急反発。その後も、英鉱業大手アングロ・アメリカンがコスト削減で採掘量を大幅に削減すると発表し、供給ひっ迫感が意識される中、反発場面が継続。FOMC(米連邦公開市場委員会)の結果を受けて、市場で改めてFRBの早期利下げ観測が拡がったことや、英政府がロシア産金属の供給について制裁を科すと報じられて、同じ白金族であるパラジウムが急騰したことが好感された様で、12月14日に急伸。一時971.3ドルを付けるなど、200日平均線を突破。9月1日以来の高値で終了となりました。パラジウムは制裁の対象外となっているものの、制裁の影響で供給が混乱するとの懸念が拡がった様です。

翌15日は一時973.2ドルまで上昇する場面も見られるも、上昇が急ピッチだったこともあり、買い方の利喰いに押された様で、200日平均線を割り込んでおります。

今週は、950ドルを維持しつつ、4月21日の高値1148.9ドルから11月10日の安値843.1ドルの下げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の38.2%戻し水準959.9ドルや200日平均線超えを試す展開が続くか注目されます。

アングロ・アメリカンの白金族(PGM)生産コストは約1000ドルと見られております。これまでは高騰が続いていたパラジウムが白金価格の低迷をカバーしてきたものの、パラジウム価格が暴落したため、採算コスト割れが意識され易く、900ドル付近では引き続き買い拾われ易いとの見方が多い様です。

 

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