NY白金(日足)

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先週のNY白金(中心限月)は、前週比29.2ドル高の981.8ドルで終了となり、続伸。FOMC(米連邦公開市場委員会)の結果を受けて、市場で改めてFRBの早期利下げ観測が拡がり、米長期金利が低下。ドル安基調が強まる中、12月14日に11月28日以来の950ドル台を回復。その後も、200日平均線を挟みつつ、堅調な値動きが続く中、12月22日に988.6ドルを付ける場面も見られております。

英国政府がロシアへの新たな経済制裁としてロシア産金属の取引を制限すると発表。パラジウムは制裁の対象外ではあるものの、制裁の影響で供給が混乱するとの懸念から、同じ白金族であるパラジウムが急伸。反発場面が続いていることも好感された模様。

また、白金業界団体「ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)」は最新の需給レポートで、2024年の白金需給は11.0トンの供給不足となり、2年連続で供給不足となると予測しておりますが、アングロ・アメリカンがコスト節減を目指し、鉱物の採掘量を大幅に削減する計画を発表したため、改めて供給懸念が意識され始め、押し目が入り易くなっている様です。

引き続き200日平均線を維持しつつ、4月21日の高値1148.9ドルから11月10日の安値843.1ドルの下げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の半値戻し水準996.0ドルを意識した動きが続くか注目されます。

なお、南アフリカが夏本番となり、電力不足が意識され易いことから、1月は年間で一番上げ易い月となっております。押し目は引き続き買い拾われそうです。

最後に、米金融大手バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)はレポートで、白金のファンダメンタルズは力強く、相場は引き続きパラジウムをしのぐ可能性が高いと指摘しました。一方で、パラジウムは来年に供給過剰が拡大し、供給が削減されなければ500ドルまで下落する可能性があると予測しております。

 

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