NY白金

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先週のNY白金(中心限月)は、前週比30.0ドル高の944.6ドルで終了。反発に転じております。

4月1日に1031.5ドルまで上昇する場面も見られたものの、直近高値1036.3ドル(3月18日)を上抜くことが出来ず。上値の重さが意識され始める中、トランプ米大統領が4月2日に発表した「相互関税」が市場の想定以上に厳しい内容になったことを受けて、投資家のリスクオフ姿勢が強まり、4月1日から7日まで5営業日続落。7日に878.3ドルまで下げるなど、年初来安値を更新。昨年末以来の900ドル割れとなる場面も見られたものの、終値では900ドルを維持。長い下ひげを引いて終了しました。

相関性の強い金が反発に転じたことに加えて、白金業界団体「ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)」が最新の需給レポートで、2025年の世界白金需給は26.4トンの供給不足とし、3年連続で供給不足になるとの見方を示していることや、900ドル台半ばでは南アフリカの生産コストが意識され始める中、安値拾いの買いが入った様です。その後、8日から11日まで4営業日続伸。11日に951.5ドルまで上昇する場面も見られております。

トランプ米政権の「相互関税」を巡り、米中が報復措置をエスカレートさせる中、「貿易戦争」が激化し、世界景気が後退するとの警戒感が強まっております。また、トランプ米政権は4月3日に自動車関税を発動しており、自動車触媒向け需要が鈍化するとの懸念も上値を重くしている模様。

とはいえ、テクニカル的にMACDが下げ止まりの動きを見せ始める中、このままゴールデン・クロスとなる様ですと、目先の底打ち感が強まりそうです。目先は、節目の950ドルを上抜いて、4月1日の高値1031.5ドルから4月7日の安値878.3ドルの下げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の半値戻し水準954.9ドルを上抜くことが出来るかが注目されます。

また、今週は4月16日に2025年1-3月期GDP(国内総生産)など、中国の主要経済指標が発表されます。GDPは前年同期比5.0%増と予想されており、前期(5.4%増)から減速する見通し。中国政府が目標として掲げている「5%前後」を下回る様だと、追加の景気刺激策への期待感が高まりそうです。

 

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