NY白金(日足)

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先週のNY白金(中心限月)は、前週比57.9ドル安の943.8ドルで終了と、4週ぶりに下落に転じました。

中東情勢を巡る「地政学リスク」が一段と高まり、相関性の高い金相場が連日で最高値を更新する中、白金の相対的な割安感が意識されて、4月12日に一時1020.5ドルまで買い進められるなど、終値ベースでは昨年12月28日以来の1000ドル台を回復。ただ、中東の「地政学リスク」が高まり、投資家のリスクオフ姿勢が強まる中、買い方の利喰い売りに押された様で、その後は4月15日から17日まで3営業日続落。19日に一時936.5ドルまで下げる場面も見られるなど、4月8日以来の950ドル割れで終了しております。

テクニカル的にMACDがデッド・クロスとなり、当面は上値の重い展開が続きそうです。目先は3月27日の安値888.8ドルから4月12日の高値1020.50ドルの上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の61.8%押し水準939.1ドルを維持出来るか注目されます。

ただ、仮に割り込んでも、900ドル台前半に50日・100日・200日平均線が集中していることに加えて、一部の白金鉱山会社がリストラに着手し始める中、900ドル付近では南アフリカの産金コストが意識され易くなっており、安値は買い拾われそうです。

経済指標の改善を受けて、中国景気に対する過度な懸念が後退し始めていることや、米英両政府がCMEとLMEでロシア産のアルミニウム・銅・ニッケルの取引を禁止すると発表したことを受けて、銅相場が2022年6月以来の高値を付けるなど、非鉄金属が底堅く推移していることも価格を下支えることが想定されます。

なお、英金融大手HSBCは2024年白金平均価格を1055ドルと予測。従来見通し(1105ドル)から下方修正。パラジウム平均価格見通しも1095ドルに引き下げております(従来見通しは1138ドル)。

 

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