NY白金
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先週のNY白金(中心限月)は、前週比98.2ドル高の1088.4ドルで終了。反発に転じております。
毎年恒例の「ロンドン・プラチナ・ウィーク」を迎える中、5月19日から21日まで3営業日続伸。15日に最新の需給レポートを公表した白金製錬業の英ジョンソン・マッセイ(JM)社に続いて、19日に白金業界団体「ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)」も需給レポートを公表。共に2025年の世界白金需給は大幅な供給不足に陥り、3年連続で供給不足になるとの見方を示したことから、改めて需給のひっ迫感が意識された様です。
トルコで実施されたロシアとウクライナの直接交渉は合意に至らず、早期停戦が遠のく中、欧州連合(EU)がロシアに対して追加の経済制裁を検討していると報じられたことも供給不安につながった模様。19日に6営業日ぶりに1000ドル台を回復。その後も騰勢が続く中、2月13日の高値1063.8ドルを上抜いて年初来高値を更新。23日に1104.8ドルまで上昇、1100ドル台にタッチする場面も見られております。ただ、昨年5月20日の高値1105.0ドルを上抜くことが出来なかったことから、その後は買い方の利喰い売りに押された模様。
相場が急伸する一方で、白金ETFの白金保有残高は増えておらず、短期的な上昇に留まる可能性もありそうです。MACDの上昇が続く中、レンジを切り上げて来ているものの、トランプ米政権の高関税政策を巡る世界経済への先行き懸念は完全に払拭された訳ではなく、米格付け大手のムーディーズ・レーティングスが米国債の格付けを引き下げたことで、米国経済の先行き懸念も強まっているだけに、目先は1050ドルを維持出来るか注目されます。
なお、既報通り4月中国白金輸入量は11.55トンと、昨年4月(12.98トン)以来の高水準。昨年8月以降は1桁台が続き、輸入量が減少傾向にありました。単月のデータだけは何とも言えないところですが5月の輸入量も2桁を維持するようだと、中国の需要回復基調が一段と意識されそうです。
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