NY白金(日足)
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NY白金(中心限月)は、前週比24.6ドル安の1003.5ドルで終了となり、続落。50日平均線でレジスタンスを受けて、上値の重い展開が続く中でも、100日平均線をサポートに下げ渋っていたものの、5月31日に急落。中国で新型コロナウイルスを封じ込める「ゼロコロナ」政策の終了による回復が一巡したとの見方が拡がる中、5月中国製造業PMIが3ヶ月連続で低下となり、節目の50を2ヶ月連続で下回ったため、同国の需要回復期待が後退。終値ベースでは、4月3日以来の1000ドル割れとなっております。
翌6月1日に997.4ドルまで下げる場面も見られたものの、先週書いた様に2月27日の安値903.9ドルから4月21日の高値1148.9ドルの上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の61.8%押し水準997.5ドル辺りでは買い拾う動きが見られた様です。また、世界最大の白金生産国である南アフリカからの供給懸念が意識される中、突っ込み売り警戒感が台頭。売り方のショートカバー(買い戻し)を中心に買い拾われる中、1000ドル台を回復しております。
米連邦政府の債務上限を停止する法案が上下両院で可決され、投資家のリスクオン姿勢が強まる中、2日に1021.0ドルまで買い進められる場面も見られたものの、100日平均線を上抜くことが出来ず。
5月米雇用統計で、非農業部門就業者数は前月比33.9万人増となり、伸びは前月(改定値、29.4万人増)から拡大。市場予想(19.0万人増)も大きく上回ったため、米長期金利が上昇。相関性の強い金が売られる展開となり、白金も売りを浴びた様だ。
テクニカル的に、Wトップ型が意識され始める中、MACDは下げ基調を強めており、引き続き100日平均線辺りでは戻り売りを浴びそうです。一方、1000ドル割れの場面では、供給懸念を意識した買いが入り易くなっている上に、 3月7日を起点としたアップ・トレンドや200日平均線がサポート・ラインとして意識されることが想定されます。目先は1000ドル辺りで値固め出来るか注目されます。
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