NY白金

↓クリックすると拡大します↓

©Copyright Jiji Press Ltd. All rights reserved

・WPICの需給レポートはこちら

・ジョンソン・マッセイ社の需給レポートはこちら

・アムプラッツ白金生産量はこちら

・中国の白金輸入量はこちら

先週のNY白金(中心限月)は、前週比113.2ドル高の1168.1ドルで終了。急反発となりました。

改めて世界白金需給のひっ迫感が意識され始める中、5月23日に1104.8ドルまで上昇し、昨年5月20日以来の1100ドル台に乗せる場面も見られたものの、昨年5月20日の高値1105.0ドルを上抜くことが出来ず。急ピッチな上昇に対する警戒感が拡がる中、買い方の利喰い売りに押される展開となり、6月2日に1041.9ドルまで下げる場面も見られております。

ただ、終値ベースでは心理的節目の1050ドルを維持したことが好感されて安値は買い拾われる中、6月2日から6日まで5営業日続伸。5日は急伸となり、終値ベースでは2023年5月11日以来の1100ドル台を回復。翌6日も大幅続伸となり、一時1182.7ドルまで上昇するなど、連日で年初来高値を更新しております。

ウクライナによるロシアへの大規模なドローン(無人機)攻撃を受けて、ロシアとウクライナの戦闘が激化するとの懸念が拡がる中、ロシアはパラジウムと白金の主要生産国であることから、白金族の供給不安から買い進められたとの見方が出ております。ただ、ロシアの生産比重がより高いパラジウム相場の上昇力は白金に比べると弱く、金相場から見た相対的な白金相場の割安感から、ファンド主導で買い進められているとの見方が拡がっております。

このままの勢いで終値ベースでは2021年5月26日以来の1200ドル台を回復出来るか注目されますが、相対力指数(RSI)が76%まで上昇するなど、急ピッチな上昇に対する警戒感も強まっている模様。また、投機的な動きで上昇した場合、白金相場の特性として短期的な上昇に留まることが多く、1200ドルが近づくにつれて買い方の利喰い売りが強まりそうです。

とは言え、白金ETFの白金保有残高は増加傾向にあり、1ヶ月物のリースレートも10%を超えて高止まる中、短期的な上昇に留まらないとの見方も出始めております。

 

 

※豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。銘柄の選択、売買価格など投資にかかる最終決定は弊社の重要事項説明書を十分にお読み頂き、投資家自身の判断でなさる様にお願い致します。本資料作成につきましては細心の注意を払っておりますが、その正確性については保証するものではなく、万一その内容に誤りがあった場合、その誤りに基づく障害については当社は一切の責任を負いかねます。