NY白金
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先週のNY白金(中心限月)は、前週比87.8ドル高の1469.9ドルで終了。6週連続で上昇しております。
7月2日に一時1447.9ドルまで上昇するなど、終値ベースでは2014年9月5日以来の1400ドル台を回復。ただ、6月米雇用統計で雇用者数の伸びが市場予想を上回ったことを受けて、FRBによる早期利下げ観測が後退。ドル高となる中、相対的にドル建て商品に割高感が強まったため、3日は反落。独立記念日に伴う連休明けとなった7日も続落となり、1354.1ドルまで下げる場面も見られております。ただ、節目の1350ドルを維持する中、安値は買い拾われて反発。トランプ米政権が南アフリカに30%の新たな税率を通知したことを受けて、高関税により同国の経済が混乱し、供給が不安定化するとの見方が拡がる中、10日に5営業日ぶりに1400ドル台を回復。翌11日に1477.7ドルまで上昇する場面も見られております。
金相場から見た相対的な割安感から、引き続き押し目は買い拾われる一方で、世界の白金ETFの白金保有残高が減少傾向にあり、実需は価格高騰で買い控えの動きが強まっております。テクニカル的にもMACDがデッド・クロスを維持しており、1400ドル台では買い方の利喰い売りが出易くなっているようです。
とは言え、1ヶ月物のリースレートが再度上昇気配を見せ始めるなど、需給のひっ迫感は根強い模様。また、投機色の強い値動きとなっているだけに、直近高値1447.9ドルを上抜くようですと、2014年7月17日以来の1500ドル台を意識した動きが強まることも想定されます。
中国の需要増加期待が価格を下支えているだけに、今来週は15日に発表される2025年4-6月期GDP(国内総生産)など中国の主要経済指標が注目されそうです。
最後に、サクソバンクは7月9日付レポートで、金相場の上昇局面が一服する中、白金などの貴金属に上値余地が生まれていると分析。また、需給面でも自動車触媒としての産業利用や中国勢による宝飾投資向けの需要が上向いており、相場の押し上げ要因になっていると指摘しております。
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