NY白金(日足)
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NY白金(中心限月)は、前週比12.1ドル安の972.2ドルで終了。3週ぶりに下落となりました。
7月12日から18日まで5営業日続伸。18日に一時1003.7ドルを付けて、1000ドル台に乗せる場面も見られたものの、50日・100日・200日などの主要平均線が集中している価格帯を上抜くことが出来ず。ドル安が一服したことや相関性の強い金相場の上値が重い中、買い方の利喰い売りに押される展開となっております。
2023年4-6月期中国GDP(国内総生産)は前年同期比6.3%増と、前期(4.5%増)から伸びが拡大したものの、市場予想(7.0%増)を下回る水準に留まり、改めて中国景気の減速感が強まっております。引き続き、小刻みに景気対策は打ち出されているものの、財政面の制約から大規模な景気対策は打ち出されておらず、積極的に買い進める状況にはなりづらい様です。
今週は、「中銀ウィーク」となります。イベントを控える中、様子見ムードが強まりそうです。FRBが7月のFOMCで0.25%の利上げを行うことは、市場のコンセンサスとなっており、市場への影響は軽微と見られております。ただ、ブラックアウト前のFRB高官の発言から推測すると、利上げ打ち止めを示唆する可能性は低そうで、短期的に900ドル辺りまで下げることも想定されます。
ただ、電力不足に伴う南アフリカからの供給懸念が意識されている上に、中国勢の買い付け期待が価格を下支えすると見られております。6月中国白金輸入量は10.13トンと、昨年7月(15.94トン)以来の高水準となった。6月はドル建て白金価格が一時900ドルを割り込む場面も見られ、安値拾いの買いが入った模様。なお、中国では7月1日から自動車排出ガス規制が強化されております。
最後に、南アフリカの白金生産大手アングロ・アメリカン・プラチナム(アムプラッツ)によると、同社の2023年4-6月期白金生産量は13.59トンと、前期(12.96トン)は上回ったものの、前年同期(14.90トン)は下回っております。
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