NY白金(日足)
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先週のNY白金(中心限月)は、前週比0.4ドル高の915.0ドルで終了。5週ぶりに反発に転じております。
米長期金利の高止まりを受けて、相関性の強い金相場の下落が続いている上に、中国の景気減速懸念が強まる中、8月9日に6月29日以来の900ドル割れで終了。一旦は反発に転じたものの、中国景気の減速が世界景気のリスクとして意識され始める中、8月15日に一時882.6ドルまで下げる場面も見られております。
なお、不動産不況の長期化による悪影響が実体経済にも及び始めている様で、先週発表された中国主要経済指標も弱めの内容。政府目標である5%の経済成長の達成が難しくなったとの見方が出始めております。7月中国新車販売台数は6ヶ月ぶりにマイナスに転じました。
一方で、金との鞘が1000ドル以上に拡大しており、相対的な白金の割安感が意識され易い上に、電力不足に伴う南アフリカからの供給懸念は解消されない中、900ドル付近では中国の買い付け期待が拡がり易いことから、一段安とはならず。
経営再建中の中国不動産大手、中国恒大集団が米国で破産申請をするなど、今週も中国発のヘッド・ラインが市場を揺るがしそうです。
また、FOMC(米連邦公開市場委員会)議事要旨(7月25、26日開催分)がタカ派な内容となったため、今週25日にジャクソンホール会議で予定されているパウエルFRB議長の講演に対する警戒感が高まっております。米長期金利が高止まる中、上値の重い展開が続きそうです。とは言え、終値ベースで直近安値884.0ドル(6月30日)を維持し、Wボトムを形成しつつある中、900ドル付近で値固め出来るか注目されます。
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