NY白金(日足)

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先週のNY白金(中心限月)は、前週比3.7ドル高の966.1ドルで終了。2週連続で上昇となりました。

相関性の高い金が連日で最高値を更新する一方で、米中の景気減速懸念が強まる中、白金は950ドル台後半で揉み合う展開が続いております。

米自動車大手フォード・モーターが、電気自動車(EV)需要が想定ほど伸びていないことを理由に、2027年に発売を予定していた新型EVの計画を廃止すると発表。販売が好調のハイブリッド車(HV)に切り替えるとしたことから自動車触媒需要が今後高まるとの見方が拡がり、8月21日に980.6ドルまで買い進められる場面もみられたものの、50日・100日平均線を上抜くことは出来ず。一方で、200日平均線がサポート・ラインとして意識される中、節目の950ドルを維持しております。

先週注目された「ジャクソンホール会議」で講演したパウエルFRB議長は、足元で進行するインフレ鈍化と労働市場の減速を踏まえ、政策を緩和方向へ転換する「時機が到来した」と明言。9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利下げが決定されるとの見方が拡がる中、米長期金利が低下。そのため、ドル建て商品に相対的な割安感が生じる中で買われたものの、高値は670.8ドルに留まり、引き続き50日平均線を突破することは出来ずとなっております。

とは言え、テクニカル的に、MACDがゴールデン・クロスを維持しているだけに、引き続き200日平均線をサポートに節目の950ドルを維持しつつ、7月5日の高値1049.8ドルから8月5日の安値913.1ドルの下げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の38.2%戻し水準986.4ドルや50日・100日平均線を上抜くことが出来るか注目されます。

なお、既報通り、7月中国白金輸入量は前年同月比33.6%増加の9.74トンでした。2桁には届かなかったものの、11ヶ月ぶりに減少に転じた前月(4.30トン)を上回り、輸入量が急回復。景気後退に伴う中国の需要減退懸念が和らいでおります。

 

 

 

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