NY白金

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先週のNY白金(中心限月)は、前週比105.9ドル安の1316.9ドルで終了。3週連続で下落しております。

1ヶ月物のリースレートが高止まりし、需給のひっ迫感が強まる中、7月21日に一時1511.4ドルまで上昇するなど1500ドル超えを試す動きが続いたものの、終値で1500ドル台に乗せることは出来ず。高値警戒感が拡がる中、7月22日から31日まで8営業日続落。

FOMC(米連邦公開市場委員会)で、パウエルFRB議長が9月の利下げに関して「何も決めていない」と明言を避け、タカ派な姿勢を示したことから、FRBの早期利下げ観測が後退。ドル高が進み、相対的にドル建て商品に割高感が強まる中、調整地合いが強まったようです。

また、トランプ米大統領が7月30日に、輸入する銅や派生製品に対する50%の関税を8月1日に発動すると発表したものの、銅製品の素材となる精錬銅は対象外としたことから、NY銅相場が急落。白金も関税対策の一環としてNYMEXの白金認証在庫が急増しているため、急落リスクが意識された模様。

それに加えて、7月米雇用統計で非農業部門就業者数が前月比7.3万人増と市場予想(11.0万人増)を大幅に下回り、5月と6月分も大幅に下方修正される「ネガティブ・サプライズ」となり、米景気の先行きに警戒感が強まったことから、8月1日に1271.1ドルまで急落する場面もみられたものの、相関性の強い金相場の急伸を受けて、白金も買い拾われたようです。テクニカル的にも、切り上がってきている50日平均線がサポート・ラインとして意識された模様。安値から切り返して終了しております。

米雇用統計の結果を受けて、FRBによる早期利下げ観測が再度強まっていることが価格を下支えしそうな一方で、米景気の減速懸念が急速に強まる中、1ヶ月物のリースレートも低下しつつあり、需給を巡る過度な懸念も後退しております。テクニカル的にも、MACDが下げ基調を強める中、目先は上値の重い展開が続きそうです。

引き続き50日平均線をサポートに、終値で1300ドルを維持出来るかが焦点となりそうですが、割り込むようですと6月2日の安値1041.9ドルから7月21日の高値1511.4ドルの上げ幅をフィボナッチリトレースメントで見た場合の半値押し水準1276.7ドルや直近安値1271.1ドル割れを再度試すことが想定されます。

 

 

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