NY白金(日足)

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先週のNY白金(中心限月)は、前週比20.5ドル高の968.7ドルで終了となり、3週連続で続伸。

ジャクソンホール会議で講演を行ったパウエルFRB議長の発言はややタカ派な内容であったものの、今後の利上げについて「データ次第」の政策運営方針を強調するにとどまったことから、米長期金利の上昇が一服。相関性の強い金相場の反発が続く中、8月22日から29日まで6営業日続伸。翌30日に一時993.3ドルを付ける場面も見られております。

ただ、100日・200日平均線がレジスタンスとして意識される中、1000ドルの大台を回復することは出来ず。8月中国製造PMIは市場予想を上回り、3ヶ月連続で上昇したものの、景気の拡大・縮小を判断する節目の50を5ヶ月連続で下回り、改めて中国の景気減速懸念が意識される中、上昇一服感が出始めております。

そのため、目先は8月15日の安値882.6ドルから8月30日の高値993.3ドルの上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の38.2%水準951.0ドル辺りまで下げて来ることも想定されます。

とは言え、前週も中国政府は株価対策や不動産市場のテコ入れ策を発表。市場では対規模な景気刺激策を期待する向きが多く、大きな買い材料とはなっておりませんが、引き続き中国当局の景気下支え策に関する期待が価格を下支えしそうです。

なお、今週は6日に白金業界団体「ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)」から最新の需給レポートが公表されます。南アフリカの電力不足に伴う生産減や中国の需要についての見通しに注目が集まりそうです。

最後に、ロイター通信によると、南アフリカの白金大手インパラ・プラチナム(インプラッツ)のミュラー最高経営責任者(CEO)は、パラジム相場などが急落し同社の利益を圧迫し
ているとの認識を示した上で、鉱山を閉鎖せざるを得ないような差し迫ったリスクはないものの、利益を確保するための選択肢を検討すると明らかにした模様。

 

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