NY金

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先週のNY金(中心限月)は、前週末比75.5ドル安の4137.8ドルで終了。10週ぶりに下落に転じました。

米政府機関の一部閉鎖に伴う米景気の下押し懸念や米中貿易摩擦が再燃する中で「安全資産」として買い進められ、10月10日から16日まで5営業日続伸。ただ、テクニカル的に買われ過ぎ感が強まる中、米中貿易協議の進展期待が高まったことから、17日に急落。米地銀の損失発表で金融市場の不透明感が高まる中、20日は反発に転じ、4398.0ドルまで上昇。最高値を更新したものの、21日は再度急落。翌22日に4021.2ドルまで下げる場面もみられております。

トランプ米大統領が停戦に応じないプーチン大統領との会談を中止するとした上で、ロシア石油最大手ロスネフチとルクオイルのほか、30を超える関連会社を制裁対象に指定すると発表。「地政学リスク」が高まる中、23日は反発に転じたものの、トランプ米大統領が中国の習近平国家主席と30日に韓国で会談を行うことが正式に発表され、米中貿易摩擦に対する過度な警戒感が後退したことから、24日は反落となりました。

なお、注目された9月米消費者物価指数(CPI)は、前年同月比3.0%上昇。伸び率は前月(2.9%上昇)から加速したものの、市場予想(3.1%上昇)は下回りました。また、変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数は同3.0%上昇と、伸び率は前月(3.1%上昇)からやや鈍化(市場予想は3.1%上昇)。そのため、インフレ再燃への警戒感が後退し、今週のFOMC(米連邦公開市場委員会)で、FRBが9月続いて利下げを行うとの見方が拡がったため、金利を生まない資産である金に見直し買いが入る場面もみられております。

今週は「中銀ウィーク」となる上に、米中首脳会談も予定されるなどイベントが多いため、週前半は引き続き調整地合いが続きそうです。30日に開催される米中首脳会談で貿易協議が進展すれば、金は再度売られることも想定されます。テクニカル的にも、21日に大陰線を引いたことで上値の重さが意識され始める中、MACDもデッド・クロスとなり、上昇一服感が強まっております。高値圏で乱高下しており、典型的な天井圏の値動きとの見方も出始めているようです。

世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は6週ぶりに減少に転じましたが、依然として1000トン台は維持。先高観は依然強いように見えます。8月の「ジャクソンホール会議」で、パウエルFRB議長が利下げ再開を示唆して以降、ほぼ一本調子で上昇。1000ドル近い上げ幅となっただけに、調整地合いがもうしばらく続く可能性もありそうですが、FRBの利下げ拡大期待が相場を下支える中、節目の4000ドルを維持出来るかが焦点となりそうです。

 

SPDRゴールド・シェアの金保有残高

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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は10月24日時点で前週末比0.28トン減少の1046.93トンと、6週ぶりに減少に転じております。

世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比2.93トン減少の484.26トンと、9週ぶりに減少に転じております。

 

 

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