NY金(中心限月、日足)
↓クリックすると拡大します↓
先週のNY金(中心限月)は、前週末比11.5ドル安の1644.8ドルで終了。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが、数人のFRB高官が利上げ減速や来年早々の利上げ停止を求めていることから、「FRBは11月のFOMCで、その次の12月会合で利上げを減速するかどうか協議する」と報じたため、FRBが利上げペースを減速させるとの観測が浮上。米長期金利が低下し始める中、見直し買いが入る場面も見られました。
ただ、10月28日に発表された9月米個人消費支出(PCE)物価指数が前年同月比6.2%上昇と、伸び率が前月と変わらずとなったため、FRBが利上げペースを減速させるとの観測がやや後退した様です。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの記者がツイッターで、FRBのターミナルレート(利上げの最終到達点)が、予想よりも引き上げられる可能性について言及したこともあり、ドルを買う動きが強まったため、節目の1650ドルを割り込んでおります。
世界最大の金ETFであるSPDRゴールドの金保有残高も減少が続くなど、本格的な反発場面とはなっていない様です。
とは言え、ロイター通信がヒンズー教の祝祭「ディワリ(光の祭典)」期間中の宝飾品需要は前年よりやや減少したものの、投資用の金貨やバーの需要は堅調だったと報じるなど、需要期を迎えたインドの金需要の好調ぶりが好感され、下げ渋っている様にも見えます。
11月1、2日の両日にFOMC(米連邦公開市場委員会)を控える中、週前半は様子見ムードが強まりそうですが、声明やパウエル議長の会見で、利上げペースの減速が示唆される様だと、年末に向けてクリスマス需要やインドの婚礼需要が増える時期でもあり、底打ちムードが強まる可能性がありそうです。
大手金融機関が、来年の金価格見通しについて強気な姿勢を示していることも価格を下支えると見られております。
SPDRゴールド・シェアの金保有残高
↓クリックすると拡大します↓
最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は10月28日時点で前週末比5.51トン減少の922.59トンで、3週連続で減少となりました。
世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比3.25トン減少の458.48トンと、9週連続で減少しております。
※豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。銘柄の選択、売買価格など投資にかかる最終決定は弊社の重要事項説明書を十分にお読み頂き、投資家自身の判断でなさる様にお願い致します。本資料作成につきましては細心の注意を払っておりますが、その正確性については保証するものではなく、万一その内容に誤りがあった場合、その誤りに基づく障害については当社は一切の責任を負いかねます。