NY金(中心限月、日足)
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先週のNY金(中心限月)は、前週末比0.3ドル安の2667.8ドルで終了。小幅ながら、4週ぶりに下落となっております。
米利上げサイクルが終わりを迎え、金融政策が2年半ぶりに「引き締め」から「緩和」に切り替わる中、「金利を生まない資産」である金市場に投機資金が流入。9月26日に一時2708.7ドルまで買い進められて、史上初めて2700ドルに乗せる場面も見られたものの、その後は大台に乗せた達成感から上昇一服感が出始めている模様。
なお、9月米雇用統計は、景気動向を敏感に反映する非農業部門就業者数は前月比25.4万人増と、伸びは前月(15.9万人増)から大幅に増加し、市場予想(14.0万人増)も大きく上回りました。また、失業率は前月から0.1ポイント改善の4.1%となるなど、米労働市場の減速に対する過度な警戒感が薄れたため、FRBが11月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で大幅利下げに踏み切るとの見方が後退。ドルが主要通貨に対して大幅に上昇したことを受けて、相対的にドル建て商品に割高感が生じたため、2651.6ドルまで下げる場面も見られております。
テクニカル的にもMACDがデッド・クロスとなる中、上昇一服感が出始めているだけに、節目の2650ドルを維持出来ない様ですと、短期的に7月25日を起点としたアップ・トレンドに触れて来る2600ドル辺りまで下げて来る可能性がありそうです。
とは言え、中東情勢が一段と緊迫化する中、「安全資産」として金を選好する動きが続いている模様。イスラエルがレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの最高指導者ナスララ師を殺害したのに続き、18年ぶりにレバノンへの地上侵攻したことを受け、ヒズボラの後ろ盾であるイランが報復として弾道ミサイル約180発をイスラエルに向けて発射。イスラエルのネタニヤフ首相が「代償を払うことになる」と報復宣言するなど、被害の拡大が懸念され始めております。
現状ではイスラエルとイランの戦闘が一段と激化するとの見方は少ないものの、偶発的に両国の衝突が一段と拡大するリスクも否定出来ないことから安値は買い拾われ易くなっており、当面は中東情勢をにらみながら堅調な地合いが続きそうです。
SPDRゴールド・シェアの金保有残高
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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は10月4日時点で前週末比4.32トン増の876.26トンと、増加に転じております。
一方、世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比1.93トン増加の373.29トンと、7週連続で増加しております。
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