NY金(中心限月、日足)
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先週のNY金(中心限月)は、前週末比2.8ドル高の1769.4ドルで終了となり、2週連続で上昇。10月米雇用統計を受けて、FRBが利上げペースを鈍化させるとの見方が拡がる中、ドル高が一服。ユーロ高ドル安となり、相対的にドル建て商品に割安感が生じる中で急伸。その後も反発場面が続く中、50日平均線、100日平均線を突破し、11日には1775.6ドルまで買い進められる場面も見られております。
10月米消費者物価指数(CPI)は、前年同月比7.7%上昇と、今年1月以来の低い伸びとなり、市場予想(8.0%上昇)も下回ったため、インフレがピークアウトしたとの見方から、FRBが利上げペースを減速させるとの見方が急拡大。12月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で、利上げ幅が0.50%に縮小するとの観測が拡がる中、米長期金利が一時3.81%まで低下したため、「金利を生まない資産」である金に見直し買いが入った様です。
なお、CMEが公表している「Fedウォッチ」(11月11日時点)によると、12月のFOMCでFRBが0.50%の利上げを行うとの見方は80.6%(11月4日時点、61.5%)に急上昇。0.75%の利上げを行うとの見方は19.4%(11月4日時点、38.5%)に急低下しております。
先週の上昇が急ピッチであっただけに、目先は買い方の利喰い売りに押される場面も出てきそうです。また、先週はFRB高官が相次いで利上げ減速を示唆する発言をしましたが、 FRBが12月のFOMCで利上げ幅をこれまでの0.75%から0.50%に縮小するとの見方が一過性の動きに留まらず、市場のコンセンサスになって行くか注目されます。
今週も引き続き、ブレイナードFRB副議長をはじめ、FRB高官の講演が多数予定されており、その発言に注目が集まりそうです。
SPDRゴールド・シェアの金保有残高
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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は11月11日時点で前週末比3.15トン増加の910.12トンで、5週ぶりに増加に転じました。
ただ、世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比2.95トン減少の452.03トンと、11週連続で減少しております。
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