NY金(中心限月、日足)

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先週のNY金(中心限月)は、前週末比0.4ドル安の1754.0ドルで終了。小幅ながら2週連続で下落となりました。11月15日に1791.8ドルまで買い進められるも、タカ派なFRB高官の発言を受けて、ドルが主要通貨に対して反発し始めたこともあり、11月21日に7営業日ぶりに節目の1750ドルを割り込み、23日には1719.0ドルまで下げる場面も見られております。

その後、FOMC(米連邦公開市場委員会)議事要旨(11月1、2日開催分)が公表され、「大多数の参加者が、利上げペースの減速がすぐに適切になるだろうと判断した」ことが明らかとなり、FRBのハト派姿勢を好感した買いにより、1750ドル台を回復しました。ただ、週明けにブレイナードFRB副議長やNY連銀のウィリアムズ総裁など複数のFRB高官がタカ派な発言をしたことが嫌気され、再び1750ドルを割り込んで来ております。

CMEが公表している「Fedウォッチ」(11月28日時点)によると、12月のFOMCでFRBが0.50%の利上げを行うとの見方は69.9%、0.75%の利上げを行うとの見方は30.1%で、利上げペースが緩むとの見方は市場のコンセンサスになりつつあります。ただ、「ターミナルレート」はまだ見え始めていないことから、1700ドル台後半では上値が重い様です。

目先は、11月3日の安値1618.3ドルから11月15日の高値1791.8ドルの上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の38.2%押し水準1725.5ドルや100日平均線を引き続き維持出来るか注目されます。

ただ、中国で新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない中、世界景気の減速が再認識され始めていることもあり、仮に割り込んでも1700ドル付近ではアジア勢を中心に買い拾われるとの見方が多い様です。

世界最大の金ETFであるSPDRゴールドの金保有残高は、徐々にではありますが増加し始めており、市場心理が変化し始めていることを示唆している様にも見えます。

 

SPDRゴールド・シェアの金保有残高

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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は11月25日時点で前週末比4.34トン増加の908.96トンで、増加に転じております。

一方、世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比0.41トン減少の451.09トンと、13週連続で減少となりました。

 

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