NY金

↓クリックすると拡大します↓

©Copyright Jiji Press Ltd. All rights reserved

 

・WGCの需給レポートはこちら

・金の地上在庫はこちら

・世界の金生産量はこちら

・公的機関の金準備はこちら

・海外投資家の米国債保有額はこちら

・中国の金準備はこちら

・中国の金輸入量はこちら

・スイスの金輸出量はこちら

先週のNY金(中心限月)は、前週末比59.0ドル高の4387.3ドルで終了。2週連続で上昇しております。

FRBがFOMC(米連邦公開市場委員会)で3会合連続の利下げや、短期国債の買い入れ開始を決定したことが好感され、12月11日に終値では10月20日以来の4300ドル台を回復。16日に発表された11月米雇用統計で、景気動向を敏感に反映する非農業部門就業者数は前月比6.4万人増と、前月(10.5万人減)からプラスに転じたものの、9月分と8月分が下方修正されたため、FRBが重視する3ヶ月平均は2.2万人増と、9月(5.1万人増)と比べて鈍化。失業率は4.6%と、2021年9月(4.7%)以来の高水準となりました。また、18日に発表された11月米消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.7%上昇と、4月以来7ヶ月ぶりに伸びが鈍化したため、FRBが来年も利上げを継続するとの思惑が拡がる中、18日に10月20日の高値4398.0ドルを上抜いて、一時4409.5ドルまで上昇するなど、2ヶ月ぶりに最高値を更新しました。ただ、インフレの下振れについて、11月まで続いた米政府閉鎖の影響で技術的な問題が生じ、実態と乖離があるとの懸念が拡がる中、買い方の利喰い売りに押される形で高値から値を消したものの、翌19日は大幅高となっております。

トランプ米大統領が年明けにも指名するとみられている次期FRB議長は、金融緩和に前向きな人物が就任するとの見方から、市場ではFRBが来年も利下げを継続するとの期待は根強い上に、米国がベネズエラに向かう石油タンカーを新たに拿捕したことを受けて「地政学リスク」が意識される中、週明けの時間外取引も大幅高となっております。

ただ、今週はクリスマス休暇に伴い、米欧の市場参加者が少なくなりそうで、流動性の低下がボラティリティを高める可能性がありそうです。貴金属相場を牽引している銀相場の上昇が一服するようですと、調整地合いを強める可能性もありそうですが、世界的な財政不安に加えて、ウクライナやベネズエラに加えて中東でも依然として「地政学リスク」が燻る中、安値は引き続き「安全資産」として買い拾われそうです。

なお、米金融大手ゴールドマン・サックスは12月18日付レポートで、金価格が2026年末までに1オンス=4900ドルまで上昇すると見方を維持しました。ただ、個人投資家による分散投資が広がれば、さらに上振れリスクがあると指摘しております。ゴールドマンは、中央銀行による構造的な需要増加に加え、FRBの利下げによって金相場は押し上げられると予想。買い持ちを推奨しております。

 

SPDRゴールド・シェアの金保有残高

↓クリックすると拡大します↓

 

最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は12月19日時点で前週末比0.58トン減少の1052.54トンと、4週ぶりに減少に転じました。

世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比3.40トン増加の491.82トンと、3週連続で増加しております。

 

 

※豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。銘柄の選択、売買価格など投資にかかる最終決定は弊社の重要事項説明書を十分にお読み頂き、投資家自身の判断でなさる様にお願い致します。本資料作成につきましては細心の注意を払っておりますが、その正確性については保証するものではなく、万一その内容に誤りがあった場合、その誤りに基づく障害については当社は一切の責任を負いかねます。