NY金(中心限月、日足)
↓クリックすると拡大します↓
・WGCの需給レポートはこちら
・金の地上在庫はこちら
・公的機関の金準備はこちら
・中国の金準備はこちら
・中国の金輸入量はこちら
・スイスの金輸出量はこちら
先週のNY金(中心限月)は、前週末比13.1ドル高の2900.7ドルで終了。7週連続で上昇しております。
トランプ米政権の関税政策が世界経済に与える悪影響への警戒感が拡がる中、「安全資産」として買い進められております。トランプ米大統領は2月10日に米国が輸入する鉄鋼・アルミ製品に対して25%の関税を課す大統領令に署名。また、高関税の貿易相手国に同水準の税率を適用する「相互関税」の導入を表明。相次ぐ米国の高関税策が、貿易摩擦拡大につながるとの警戒感が拡がる中、2月10日に史上初めて2900ドルを突破。翌11日に2968.5ドルまで上昇する場面も見られております。中国人民銀行(中央銀行)が3ヶ月連続で金準備を積み増したことも好感された様です。なお、中国国家金融監督管理局は2月7日に、モデル事業として一部の保険会社が金を購入することを試験的に認めると通達。中国で金需要が拡大するとの思惑も拡がった模様。
1月米消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.0%上昇と、4ヶ月連続で加速。市場予想(2.9%上昇)も上回りました。また、パウエルFRB議長が議会証言で「利下げを急ぐ理由が見当たらない」と発言したことを受けて、FRBによる早期利下げ期待が後退し、米長期金利が上昇したため、12日に2886.5ドルまで下げる場面もみられたものの、安値は買い拾われております。13日は反発に転じたものの、相対力指数(RSI)が2月13日時点で75%まで上昇。MACDも上昇の勢いを失いつつある中で高値警戒感が拡がった様で、14日に急落。一時2889.9ドルまで下げる場面も見られたものの、押した場面では引き続き「安全資産」として買い拾われた様で、終値では2900ドルを維持しております。
今週も引き続き「トランプ発言」巡り、相場の振幅が大きくなりそうです。また、週末のドイツの総選挙に加えて、米ロのウクライナ停戦交渉やイスラエルとイスラム組織ハマスの停戦交渉に進展がみられるか注目されます。
なお、COMEXの金価格(中心限月)を金スポット価格で引いた値であるスワップ(EFP)レートが引き続き拡大傾向にある中、CMEのデータによるとCOMEXの金認証在庫は2月13日時点で1152.57トン。前週末比76.53トン増加しております。
SPDRゴールド・シェアの金保有残高
↓クリックすると拡大します↓
最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は2月14日時点で前週末比5.44トン減の863.06トンと、3週ぶりに減少に転じました。
一方、世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比2.03トン増の394.76トンと、3週連続で増加しております。
※豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。銘柄の選択、売買価格など投資にかかる最終決定は弊社の重要事項説明書を十分にお読み頂き、投資家自身の判断でなさる様にお願い致します。本資料作成につきましては細心の注意を払っておりますが、その正確性については保証するものではなく、万一その内容に誤りがあった場合、その誤りに基づく障害については当社は一切の責任を負いかねます。