NY金(中心限月、日足)

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先週のNY金(中心限月)は、前週末比52.5ドル高の2953.2ドルで終了。8週連続で上昇しております。

テクニカル的に高値警戒感が拡がる中、2月14日に急落。連休明けの18日に2887.6ドルまで下げる場面も見られたものの、引き続き安値は買い拾われた様で、急反発。「往って来い」となっております。週明け24日に2974.0ドルまで上昇し、最高値を更新する場面も見られております。

今週も引き続き「トランプ発言」巡り、相場の振幅が大きくなりそうです。また、ウクライナ停戦交渉の進展も注目されます。サウジアラビアの首都リヤドで行われた米ロ高官による初協議では、紛争終結に向けて取り組むことで合意されたものの、早期の米ロ首脳会談は難しい情勢。また、当事国であるウクライナ抜きで米ロが停戦交渉を進め様とする中、トランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領は舌戦を繰り広げており、先行き不透明感さが強まっております。

また、中東ではイスラエル軍が撤退期限を迎えてもレバノン南部で駐留を継続、パレスチナ自治区ガザの停戦を巡っても「第2段階」に向けた協議が進展するか予断を許さない状況が続いております。

トランプ第2次政権発足後、20日で1ヶ月が経過しましたが、関税政策を巡る先行き不透明感さは依然強い上に、ウクライナや中東で「地政学リスク」が燻る中、引き続き3000ドルを意識した動きが続きそうです。

中央銀行による金購入量が3年連続で1000トンを上回るなど、新興国を中心にドル離れが進む中、中銀は今年も積極的に金を買い入れている模様。ここに来て、金ETFの金保有残高も増加傾向にあり、世界最大金ETFであるSPDRゴールドの金保有残高は先週末に急増。2033年8月10日以来の900トン台を回復しております。

一方で、1月のスイス金輸出量を国別で見てみると、軒並み前年同月から急減。金価格が高騰する中、需要が減退していることが示唆されております。ただ、米国への金輸出量は192.93トンと、前月(64.25トン)から急増。米関税政策を巡る思惑から、世界各国から米国に金地金を移送する流れが続き、COMEXの金認証在庫は2月21日時点で1200.30トン。2021年3月以来の高水準となっております。ただ、COMEXの金価格(中心限月)を金スポット価格で引いた値であるスワップ(EFP)レートは縮小傾向にあるだけに、認証在庫の増加傾向が鈍化し始めれば、いずれ大きな調整を強いられる可能性がありそうです。

最後に、既報通り米金融大手ゴールドマン・サックスは、中央銀行の継続的な需要が見込めるとの見方から、2025年末の金価格見通しを3100ドルに引き上げております(従来見通しは2890ドル)。

 

SPDRゴールド・シェアの金保有残高

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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は2月21日時点で前週末比41.32トン増の904.38トンと、急増しております。

一方、世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比4.52トン増の399.28トンと、4週連続で増加しております。

 

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