NY金(中心限月、日足)

↓クリックすると拡大します↓

 

・WGCの需給レポートはこちら

・金の地上在庫はこちら

・公的機関の金準備はこちら

・中国の金準備はこちら

・中国の金輸入量はこちら

・スイスの金輸出量はこちら

先週のNY金(中心限月)は、前週末比87.0ドル高の3001.1ドルで終了。続伸しております。

3月11日から14日まで4営業日続伸。14日に一時3017.1ドルまで上昇するなど、史上初めて3000ドル台に乗せております。

トランプ氏と景気後退(リセッション)を合わせた造語「トランプセッション(トランプ不況)」がトレンド入りするなど、トランプ米政権の関税政策や米政府効率化省(DOGE)による政府支出の大幅削減に伴う景気減速への懸念が強まっていることから、「安全資産」として金が選好されている様です。なお、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は3月13日に6営業日ぶりに900トン台を回復。その後も、増加傾向にあります。

3000ドルに乗せた目標達成感に加えて、米連邦政府のつなぎ予算が、今回も土壇場で成立し、政府機関の一部閉鎖を回避したため、買い方の利喰い売りも出て来そうですが、ウクライナや中東を巡る「地政学リスク」が依然として燻っていることに加えて、トランプ米大統領の朝令暮改の関税政策により、先行き不透明感が強まる中、投資家のリスクオフ姿勢が強まっており、引き続き安値は買い拾われそうです。中央銀行による金購入も引き続き相場を下支えると見られております。

また、今週はFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催されます。2会合連続で政策金利を据え置くと見られており、声明やパウエル議長の記者会見に加えて、FOMCメンバーによる金利見通しに注目が集まりそうです。

パウエル議長は3月7日の講演で、関税など通商政策のほか、移民、財政政策、規制の4分野について米政権の政策変更を見極める考えを示し、金融政策の変更については「急ぐ必要はなく、より明確になるまで待つことが出来る」と述べ、政策金利を当面据え置き続ける姿勢を堅持しましたが、CMEが公表している米金利先物の値動きからFOMCごとの政策金利を予想する「FedWatch(フェドウォッチ)」(3月14日時点)によると、3月会合で、FRBが利下げを行うとの見方は2%に留まり、据え置きとの見方が大勢を占めているものの、6月は約8割まで上昇しております。FOMCメンバーは昨年12月時点で年2回の利下げを想定しましたが、最近の冴えない米経済指標を受けて、市場では年3〜4回の利下げを行うとの見方が拡がりつつあるだけに、ギャップをどの程度埋めて来るか注目されます。

 

SPDRゴールド・シェアの金保有残高

↓クリックすると拡大します↓

 

最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は3月14日時点で前週末比12.07トン増加の906.41トンとなっております。

一方、世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比5.26トン増加の424.06トンと、7週連続で増加しております。

 

※豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。銘柄の選択、売買価格など投資にかかる最終決定は弊社の重要事項説明書を十分にお読み頂き、投資家自身の判断でなさる様にお願い致します。本資料作成につきましては細心の注意を払っておりますが、その正確性については保証するものではなく、万一その内容に誤りがあった場合、その誤りに基づく障害については当社は一切の責任を負いかねます。