NY金(中心限月、日足)

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先週のNY金(中心限月)は、前週末比1.5ドル安の2160.0ドルで終了。小幅ながら2週連続で続落となっております。

FOMC(米連邦公開市場委員会)を控えてポジション調整の動きが強まる中、3月18日に2149.2ドルまで下げる場面も見られたものの、終値では節目の2150ドルを維持。FRBはFOMCで政策金利を5会合連続で据え置き、FOMCメンバーの金利見通しも、0.25%幅で3回の利下げシナリオを維持。また、パウエルFRB議長の会見が「ハト派的」と受け止められたことから、改めてFRBによる早期利下げ観測が強まる中、時間外取引で急伸。市場の一部ではFRBが利下げ見通しを2回に減らすとの見方も出ていたため、ちょっとしたサプライズ感もあった様です。3月8日の高値2203.0ドルを上抜いて、一時2225.3ドルまで買い進められるなど、最高値を更新しております。

その後は、急ピッチな上昇に対する警戒感から、買い方の利喰い売りに押される展開が続いております。重要イベントを通過したことで次の材料待ちとなる中、四半期末を控えた買い方の利喰いも出易い時期であり、しばらくは上値の重い動きが続きそうです。目先は節目の2150ドルを維持出来るかが注目されます。

ただ、仮に割り込んだとしても、中東やウクライナを巡る「地政学リスク」に加えて、ここに来て新興国の債務問題も懸念材料として意識され始める中、「安全資産」として金を選好する動きは根強く、2月14日の安値1996.4ドルから3月21日の高値225.3ドルの上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の半値押し水準2110.9ドル辺りでは「安全資産」として買い拾われることが想定されます。

世界最大の金ETFであるSPDRゴールドの金保有残高は3月22日時点で835.33トン。3月15日から20日まで4営業日連続で増加するなど、ここに来て投機資金が流入し始めている。各国中央銀行の金購入は引き続き活発で、不動産不況が長期化する中国で金を選好する動きが強まる中、実需が価格を下支えしそうです。

 

SPDRゴールド・シェアの金保有残高

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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は3月22日時点で前週末比3.49トン増加の835.33トンと、2週連続で増加しております。

一方、世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比0.62トン減少の387.12トンと、8週連続で減少しております。

 

 

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