NY金(中心限月、日足)

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先週のNY金(中心限月)は、前週末比37.5ドル高の1854.6ドルで終了。5週ぶりに反発に転じました。

FRBの利上げ継続観測が再燃してドル高が進み、相対的にドル建て商品に割高感が生じていることや、米長期金利の上昇を受けて「金利を生まない資産」である金を手放す動きが強まり、2月17日から24日まで5営業日続落。2月28日に1810.8ドルまで下げる場面も見られたもの、節目の1800ドルを維持したことで、相場の底堅さが確認された形となり、安値は買い拾われております。

FRB高官からタカ派な発言が相次ぐ中、米長期金利は一時4.09%まで上昇。昨年11月以来の水準まで上昇する場面も見られたものの、市場に動揺は見られず。金利上昇に対する耐性も出始めている模様。

とは言え、3月21、22日の両日に開催されるFOMC(米連邦公開市場委員会)を前に、今週は7、8日の両日にパウエルFRB議長の議会証言が予定されております。また、米雇用統計(3月10日)や米消費者物価指数(CPI、3月14日)などの重要経済指標の発表を控えており、米利上げ長期化に対する警戒感はなお強い様です。

週末に節目の1850ドルを上回って来ただけに、今週は2月2日の高値1975.2ドルから2月28日の安値1810.8ドルの下げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の38.2%戻し水準1873.6ドルや50日平均線も突破出来るか注目されます。上抜くことが出来ない様ですと、再度1800ドル近辺まで下げることも想定されますが、切り上がって来ている100日平均線がサポート・ラインとして意識されて、押し目は買い拾われそうです。

 

SPDRゴールド・シェアの金保有残高

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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は3月3日時点で前週末比5.21トン減少の912.12トンと、3週連続で減少となりました。

また、世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比2.27トン減少の442.88トンと、4週連続で減少しております。

 

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