NY金(中心限月、日足)
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先週のNY金(中心限月)は、前週末比42.4ドル高の2417.4ドルで終了。2週連続で上昇しております。
FOMC(米連邦公開市場委員会)をきっかけに、流れが一転。下値を切り上げて来ております。4月米雇用統計が米労働市場の減速を示唆する内容となったのに続き、先週発表された4月米消費者物価指数(CPI)は3ヶ月ぶりに鈍化し、インフレの鈍化を示す内容になりました。また、4月米小売売上高が前月から横ばいにとどまり、市場予想(0.4%増)を下回るなど米経済指標の下振れが目立ち始める中、FRBが年後半に利下げに動くとの見方が再度拡がり、見直し買いが入っている様です。
また、ウクライナ情勢が再び激しさを増していることに加えて、イスラエルとイスラム組織ハマスの休戦交渉が行き詰まり、パレスチナ自治ガザ最南部ラファでの地上戦が激化するとの見方が拡がるなど、「地政学リスク」に対する懸念は根強く、価格を下支えしている模様。
中国政府が低迷する不動産市場の活性化や景気刺激策を打ち出すとの見方が拡がる中、同国の需要増加期待が高まったこともあり、5月17日に一時2427.4ドルを付けるなど、4月19日以来約1ヶ月ぶりに2400ドル台を回復しております。
パウエルFRB議長がハト派な姿勢を示す一方で、根強いインフレへの警戒感からタカ派な姿勢を示すFRB高官は依然多く、目先は5月22日に公表されるFOMC(米連邦公開市場委員会)議事要旨(4月30日、5月1日開催分)に注目が集まりそうです。
なお、CMEが公表している米金利先物の値動きからFOMCごとの政策金利を予想する「FedWatch(フェドウォッチ)」(5月17日時点)によると、6月のFOMCでFRBが0.25%の利下げを行うとの見方は8.9%、7月は29.6%、9月は64.8%となっており、市場が想定するFRBの利下げ開始時期は引き続き9月がコンセンサスとなっております。
市場が想定する12月時点のFF金利は4.75%-5.00%が最多で、FRBが今年利下げを行う回数は年2回の見通しで変わらず。ただ、3回を想定する割合は21.0%まで上昇しており、今後の米経済指標次第では3回に引き上がる可能性もありそうです。
SPDRゴールド・シェアの金保有残高
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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は5月17日時点で前週末比6.61トン増加の838.54トンと、2週連続で増加しております。
一方、世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比0.97トン増加の381.99トンと、増加に転じております。
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