NY金
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先週のNY金(中心限月)は、前週末比21.1ドル高の3364.0ドルで終了。2週連続で上昇しております。
7月3日に3376.9ドルまで上昇する場面もみられるも、6月米雇用統計で非農業部門就業者数が前月比14.7万人増と、前月(改定値、14.4万人増)とほぼ同水準となり、失業率は4.1%と前月から0.1ポイント改善したことから、俄かに高まっていた7月のFOMC(米連邦公開市場委員会)での利下げ再開期待が後退。戻り売りの展開となり、独立記念日に伴う3連休明けとなった9日に3290.2ドルまで下げる場面も見られるも、終値では引き続き3300ドルを維持しております。
トランプ米大統領は、パウエルFRB議長に対して執拗に利下げを要求しており、後任のFRB議長を早期指名して「影のFRB議長」を置くとの観測も拡がっております。また、7月米雇用統計は、米労働市場の底堅さを示す内容となったものの、労働参加率が2022年12月以来の低水準となるなど、詳細を見ると弱さも目立ち始めております。CMEが公表している「FedWatch(フェドウォッチ)」(7月11日時点)によると、9月のFOMCで、FRBが利下げを行うとの見方は7割を超えております。
先週公表されたFOMC議事要旨によると、FOMC内で「インフレへの影響」や「利下げのタイミング」を巡り、依然として見解が割れていることが明らかとなりましたが、トランプ米政権の関税政策を受けた米国の物価への影響は今のところ限定的となっております。9月のFOMCまでに数回インフレ指標が発表されますが、インフレ上振れのリスクが後退していくようですと、利下げ観測が一段と強まりそうです。目先は7月15日に発表される6月米消費者物価指数(CPI)が注目されます。
材料出尽くし感が強い上に、早くも夏枯れ相場の様相となる中、テクニカル的にも6月16日の高値3476.3ドルから6月30日の安値3250.5ドルの下げ幅をフィボナッチリトレースメントで見た場合の半値戻し水準3363.4ドル付近では戻り売りが出易くなっており、上値の重い展開が続いております。
一方で、ウクライナや中東を巡る「地政学リスク」の高まりや、朝令暮改のトランプ米政権の関税政策に伴う景気の先行き不透明感から、安値は「安全資産」として買い拾われており、引き続き50日平均線を挟んだ揉み合いが続きそうです。
SPDRゴールド・シェアの金保有残高
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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は7月11日時点で前週末比0.02トン減少の647.64トンと、小幅ながら2週連続で減少しております。
一方、世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比0.82トン増加の443.06トンと、6週連続で増加。
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