NY金

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先週のNY金(中心限月)は、前週末比22.7ドル安の3335.6ドルで終了。2週連続で下落しております。

FRBのウォラー理事が7月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で0.25%の利下げ再開を決めるのが妥当と発言したことを受けて、FRBによる早期利下げ観測が強まる中、7月21日に終値では6月18日以来の3400ドル台を回復。23日に3451.7ドルまで上昇する場面もみられております。

ただ、直近高値3476.3ドル(6月16日)を上抜くことは出来なかったため、高値警戒感が強まり急落。急転直下の日米関税協議の合意を受けて、欧州連合(EU)やインドなど残る地域・国との交渉も加速するとの期待感から、世界景気の先行き不透明感が後退。投資家のリスク選好姿勢が強まる中で、「安全資産」としての買われた金を手放す動きが強まったたようです。25日に3325.5ドルまで下げる場面もみられている。

今週は、7月29、30日の両日にFOMCが開催されます。前述のようにFRB高官から利下げを示唆する発言も出ていますが、市場では金利を据え置くとの見方が大勢を占めております。一方で、CMEが公表している「FedWatch(フェドウォッチ)」(7月25日時点)によると、9月のFOMCでFRBが利下げを行うとの見方は6割を占めているだけに、利下げを再開する時期について、パウエル議長がどこまで言及するかが焦点となりそうです。また、全会一致で金利据え置きを決定出来るかも注目されます。

材料出尽くし感に加えて、米主要株価指数が連日で最高値を更新するなど、投資家のリスク選好姿勢が強まる中、引き続き上値の重い展開が続きそうです。そのため、50日平均線をサポートに節目の3350ドルを維持出来るかが注目されます。割り込むようですと、6月30日の安値3250.5ドルから7月23日の高値3451.7ドルの上げ幅をフィボナッチリトレースメントで見た場合の61.8%押し水準3327.4ドル、次いで心理的節目の3300ドル割れを試す動きになることも想定されます。

とは言え、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド」の金保有残高が増加傾向にあるように、「安全資産」として金を選好する動きは根強い様です。中央銀行の旺盛な金買いも続く中、実需の買いが価格を下支えしそうです。

また、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルはトランプ米大統領が仮想通貨、金、プライベート資産での確定拠出年金(401kプラン)運用を推進する大統領令に近日中に署名する方針と報じており、安値では思惑買いが入り易いとみられております。

 

SPDRゴールド・シェアの金保有残高

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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は7月25日時点で前週末比13.47トン増加の957.10トンと、4週ぶりに増加に転じました。

一方、世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比2.64トン増加の449.60トンと、8週連続で増加。

 

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