NY金(中心限月、日足)

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先週のNY金(中心限月)は、前週末比52.6ドル安の1762.9ドルで終了。5週ぶりに下落に転じました。8月10日に1824.6ドルまで買い進められるも、200日平均線を上抜くことが出来ず。8月15日に6営業日ぶりに1800ドル割れとなり、50日平均線も下回って8月19日に一時1759.1ドルまで下げるなど、軟調な地合いとなりました。

8月17日に、FOMC(米連邦公開市場委員会)議事要旨(7月26、27日開催分)が公表され、FOMC参加者は「ある時点で利上げペースを減速することが適切と認識している」との見方を示していたことが明らかとなりました。

ややハト派寄りの内容との見方から強含む場面も見られたものの、今後の利上げを巡る市場の見方を大きく変えるには至らず。その後、FRB高官が相次いで利上げに前向きな発言をしたことから、下値を模索する動きが続いております。

50日平均線でレジスタンスを受け始める中、MACDがデッド・クロスとなる中、7月21日の安値1678.4ドルから8月10日の高値1824.6ドルの上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の38.2%押し水準1768.8ドルを下回っただけに、目先は半値押し水準1751.5ドルを維持出来るか注目されます。

ただ、7月にスイスの金輸出量が急増した様に、1700ドル台前半では新興国を中心に現物需要の引き合いが強い様です。ドル高が再度進行しているのは気になる動きですが、仮に節目の1750ドルを割り込んだ場合、1700ドル台前半で実需の買いが強まるか注目されます。

 

FF金利と米10年債利回り

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今週は8月25日から27日まで、毎年恒例のカンザスシティー連銀主催の国際経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」が開催されます。過去を振り返ると、FRBは度々ジャクソンホール会議で金融政策の方向性に関して重要な意見表明をしており、26日に公演予定のパウエルFRB議長が、今後の利上げペースについて、どこまで言及するか注目されております。

市場の一部では、来年の早期利下げを予想する向きもある様ですが、パウエル議長は7月のFOMC声明公表後の記者会見で、今後の利上げペースについてデータ次第と述べており、手の内を明かさない可能性もありそうです。

SPDRゴールド・シェアの金保有残高

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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は8月19日時点で前週末比6.96トン減少の989.02トンと、9週連続で減少。ただ、8月19日は前営業日比3.18トン増となり、今月初めて増加に転じました。

世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比0.68トン減少の496.42トンと、12週連続で減少となっております。

 

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