NY金(中心限月、日足)

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先週のNY金(中心限月)は、前週末比24.4ドル安の1942.7ドルで終了。3週ぶりに反落となっております。

8月米雇用統計を受けて米長期金利が低下したことから、9月1日に一時1980.2ドルまで買い進められる場面も見られております。

8月米雇用統計で、失業率は3.8%と前月から0.3ポイント悪化。また、景気動向を敏感に反映する非農業部門就業者数は前月比18.7万人増と、前月(改定値、15.7万人増)から増加。市場予想(17.0万人増)も上回り、堅調な内容となったものの、3ヶ月連続で20万人を下回り、3ヶ月平均では15.0万人増と、新型コロナウイルスの影響が出始めた2020年3月以降では最低となりました。また、平均時給が前年同月比4.3%増と、前月(4.4%増)から伸びがやや鈍化したことから、FRBによる追加利上げ観測が後退した様です。

ただ、8月ISM米製造業景況感指数が前月から上昇し、米非製造業景況感指数も半年ぶり高水準になるなど、米経済の堅調さを示唆する内容となったことに加えて、主要産油国の減産継続を受けて原油相場が急伸する中、FRBによる追加利上げ観測が再燃。米長期金利が高止まりする中、「金利を生まない資産」である金を手放す動きが強まり、9月6日に節目の1950ドルを割り込んでおります。

上方の100日平均線と下方の200日平均線、どちらを抜けるか注目されます。MACDの上昇が鈍化する中、50日平均線のレジスタンスが強まる様ですと、目先は切り上がりの動きを見せている200日平均線辺りまで下げて来ることも想定されます。ただ、FRBのターミナルレート(利上げの着地点)が見え始める中、押した場面では引き続き実需を中心に買い拾われそうです。中国人民銀行が10ヶ月連続で金を買い増すなど、新興国を中心にドル離れが進む中、積極的な中央銀行の金買いも価格を下支えするとみられております

 

SPDRゴールド・シェアの金保有残高

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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は9月8日時点で前週末比4.33トン減少の886.64トンと、減少に転じております。

一方、世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比1.74トン減少の428.31トンと、7週連続で減少しております。

 

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