NY金(中心限月、日足)
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先週のNY金(中心限月)は、前週末比6.0ドル高の1728.6ドルで終了。小幅ながら、4週ぶりに反発に転じました。ドル独歩高が続き、相対的ドル建て商品に割高感が意識される中、9月1日に1699.1ドルまで下げる場面も見られております。ただ、終値ベースでは引き続き1700ドルを維持したことから、突っ込み売り警戒感が台頭。売り方のショート・カバー(買い戻し)を中心に買い拾われる中、9月9日に一時1740.5ドルを付けるも、節目の1750ドルには届かず。
米インフレ率
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FRB高官からタカ派な発言が相次ぐ中、9月8日にパウエルFRB議長が講演。「(インフレ抑制に向けて)強く行動する必要があり、やり遂げるまではそれを続ける必要があるというのが、私の考えだ」と表明しました。8月下旬に開かれた経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」の発言に沿った内容で、改めてFRBが積極的な利上げを続けるとの見方が強まり、上値を抑えている様です。
9月10日からブラックアウト期間となり、FRB高官の発言が制限されるため、今週は9月13日に発表される8月米消費者物価指数(CPI)に注目が集まりそうです。ただ、CMEが公表している「Fedウォッチ」(9月12日時点)でも示されている様に、市場では既に9月20、21日の両日に開催されるFOMC(米連邦公開市場委員会)で、3会合連続で通常の3倍となる0.75%の利上げを織り込みつつある様です。
テクニカル的には、MACDがゴールデン・クロスとなる様だと、底打ち感が強まりそうですが、1750ドル辺りでは切り下がって来ている50日平均線や一目均衡表の雲がレジスタンスとして意識されそうです。イベント前と言うこともあり、目先は1700-1750ドルの狭いレンジが想定されます。
SPDRゴールド・シェアの金保有残高
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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は9月9日時点で前週末比6.44トン減少の966.64トンと、12週連続で減少。
世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比1.18トン減少の493.77トンと、2週連続で減少しております。
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