国際決済銀行(BIS)は1月16日に、トランプ米大統領が宣言した貿易関税がドル高を引き起こした場合、世界的にスタグフレーションが発生すると警告しました。高インフレの中で景気が後退するスタグフレーションは消費者と企業に打撃を与え、経済に悪影響を及ぼすとしております。
BISは報告書で、世界経済は「ソフトランディング(軟着陸)」に向かいつつあるものの、(物価高やドル高などの)新たな課題により不確実性が高まっていると強調しました。
また、米経済は高成長と同時にインフレが高止まりする「ノーランディング」の可能性が高まっているとしております。同時に、米国と他国間で繰り広げられる広範な貿易戦争が「具体的なリスクシナリオ」となり、世界貿易は「摩擦と分断」の増大に直面する可能性が高いと警告しました。
BISは、「米国の高金利、好景気、政治的不確実性の高まりを背景に、米ドルの価値は上昇し続けると予想される」と指摘。「貿易と国際金融におけるドルの支配的な役割により、世界経済にスタグフレーションをもたらしかねない」と警鐘を鳴らしております。
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