米原油生産量(月別)
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米エネルギー情報局(EIA)が公表した月報によると、昨年12月米産油量は前月比日量27.6万バレル減の日量1210.1万バレルで、2ヶ月連続で減少。減少幅は2021年9月(日量35.9万バレル減)以来の大きさとなりました。
なお、ロイター通信によると、石油輸出国機構(OPEC)加盟国の2月産油量は日量2897万バレルと、前月比日量15万バレル増加した模様。減産義務のないナイジェリアが前月から日量10万バレル増加したことが主因。
OPEC加盟・非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の減産合意に基づき、OPEC加盟国で減産を行っている10ヶ国合計の産油量は、目標値を日量約88万バレル下回った様です。1月は日量約92万バレル下回っておりました。
◆ゴールドマン、石油市場は2023年下半期に供給不足に
米金融大手ゴールドマン・サックスは2月26日付リポートで、中国の燃料需要が力強く回復し、他の生産国の原油供給は横ばいで推移していることから、2023年下半期の石油市場は供給不足になるとの見通しを示し、石油輸出国機構(OPEC)は、6月の会合で増産する方向へ政策転換を余儀なくされると予測しております。
OPECが下半期に日量100万バレルの増産に踏み切ると仮定した上で、原油価格は12月までに1バレル=100ドルに徐々に上昇すると予測。一方で、減産を続けた場合は12月に107ドルに達し、その後も上昇すると予測しております。
◆バンカメ、ブレント原油価格見通しを引き下げ
米金融大手バンク・オブ・アメリカは2月26日付リポートで、2023年ブレント原油価格見通しを1バレル=88ドルと予測。従来見通し(100ドル)から引き下げております。中国の需要と、西側諸国によるロシア産原油の禁輸措置の相場への影響について、見通しを修正したことが主因。ロシアの原油輸出は制裁にもかかわらず1月末時点で日量510万バレルと、昨年8月末時点の同400万バレルから増加したとしております。2024年は90ドルと予想。2028年までは60~80ドルで推移する見通し。
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