FOMCメンバーの金利見通し

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・FRBのクグラー理事は6月18日の講演で、経済動向が予想通りなら「年内のいつか、利下げ開始が適切になる」との見通しを示しました。ただ、金融政策判断は「いつも通り、経済指標によ

って導かれる」と述べ、指標次第の姿勢を強調しております。

5月米小売売上高の伸びが予想を下回ったことについては、「消費支出の減速を示す新たな兆候だ」と発言。また、FRBの2つの責務の双方に依然としてリスクが残っており、これまでのイン

フレ対策での進展を犠牲にしないよう利下げを進める前に注意する必要があるとの見解を示しております。

・NY連銀のウィリアムズ総裁は6月18日に、米FOXビジネスの番組に出演し、FRBによる利下げ開始時期について、「データ次第だ」との認識を改めて示しました。年内の想定利下げ回数など

への言及は避けております。

・リッチモンド連銀のバーキン総裁は6月18日のイベントで、FRBが先週のFOMCで7会合連続の政策金利維持を決めたことについて「大いに支持する」と言明。また、インフレ動向などに関

して「今後数ヶ月で多くを学ぶことになる」と述べ、指標を見極める姿勢を示しました。

・セントルイス連銀のムサレム総裁は6月18日の講演で、FRBの利下げ開始の前提として、インフレや需要の鈍化を「一定期間」目の当たりにする必要があると強調。その上で、こうした条件

の確認には「数ヶ月、それどころか数四半期かかる可能性がある」と述べております。ムサレム氏が公の場で講演するのは、4月に就任して以降初。

・ボストン連銀のコリンズ総裁は6月18日の講演で、最近のインフレ鈍化の小幅な進展を示す指標について「勇気づけられる」とし、「物価安定回復で必要な、需給の一段の均衡改善を指標は

示している」との見解を明らかにしました。ただ、インフレ鈍化プロセスは「従来の想定よりも時間が掛かる可能性がある」と述べております。

・ダラス連銀のローガン総裁は6月18日に、インフレが鈍化していることを示す最近のデータは「歓迎すべきニュース」だが、FRBは金利政策に関して忍耐強く対応できると述べました。

・フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は6月17日の講演で、FRBの現行政策金利が「若干長期に」維持されることで、インフレ率を目標の2%へ戻す景気抑制的な水準を維持できるとの見通

しを示しました。利下げ時期は「正確には分からない」としつつも、経済動向が予想通りなら「年末までに1回の利下げが適切になる」との予想を明らかにしております。

その後の質疑応答で、欧州中央銀行(ECB)の利下げ開始について、FRBも「同じ方向にある」との見解を示した。ただ、ECBとの違いは、「タイミングとペースだ」と述べました。

・クリーブランド連銀のメスター総裁は6月14日に、米CNBCテレビとのインタビューで、米国のインフレ率がFRB目標の2%に到達するまで、政策金利を現行水準で維持するのは適切ではな

いと明言。また、利下げのタイミングについては、インフレ動向次第と指摘。インフレが鈍化しているのに、現行水準で金利を維持し続ければ、政策は「一層景気抑制的になってしまう」

と警戒を示しました。

・シカゴ連銀のグールズビー総裁は6月14日に、5月の米インフレ率が2ヶ月連続で鈍化し、市場予想を下回ったことについて、「単月のものだが、非常に良い数字だった」と評価。ただ、良い

インフレ統計を「さらに数ヶ月、確認する必要がある」と強調しました。

・ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は6月16日に、米CBSテレビとのインタビューで、FRBの年内の利下げ回数が1回との想定について、「妥当な予想だ」と明言。ただ、政策金利動向はあく

までも「経済指標次第になる」と強調しております。

◆UBS、米利下げ開始を12月と予測

UBSグローバル・リサーチは、FRBの利下げ開始時期の予想を9月から12月に変更したと発表。9月の利下げ観測が復活するには、データを受けて多くの人の考えが変わる必要がある。今後2ヶ月でそうした動きが始まらなければならないと指摘しました。なお、利下げ開始時期に関して、ゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーは9月、JPモルガンは11月と予想しております。

 

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