米ドル・円
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米ドル・円は、米国とイランの停戦協議の先行き不透明感が強まる中で原油相場が上昇。「有事のドル買い」が強まる中、ジワジワと円安が進み、6月3日に4月29日以来の160円台を回復。翌4日に一時160.09円まで円安が進み、政府・日銀が4月末に実施した円買い介入後の安値を更新しております。
日銀の植田総裁は3日の講演で、経済の下振れリスクよりも物価の上振れリスクが高まった場合に「利上げの是非についてしっかり議論する」と発言。「タカ派」と受け止めから、円が買い戻される場面も見られたものの、市場では利上げ表明は織り込み済みだったこともあり、円買いの勢いは限られ、直ぐに水準を戻しております。
日銀は3月末に景気・物価を熱しも冷ましもしない「中立金利」は1.1~2.5%程度とする推計を公表しており、市場ではこの範囲の中心値である1.8%前後がターミナルレート(政策金利の到達点)とみる向きが多いようです。
6月の会合で通常の利上げ幅である0.25%の利上げを実施しても政策金利は1.00%と、中立金利の下限に届かないことから、日銀の政策が後手に回る「ビハインド・ザ・カーブ」を認めた上で、利上げペースを加速させる姿勢を見せない限り、トレンドは変化しないとの見方が多い模様。
政府・日銀は4月末以降に11.7兆円を投じた円買い介入を実施したものの、ドル買いの流れは変わらず。1ヶ月足らずで160円台に戻して来ております。
国債発行に伴う財政赤字拡大やエネルギーの大半を輸入に頼る日本の貿易収支悪化懸念から、ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)の面で円買い要因は乏しい。前述のように、日銀の継続的な利上げが進むか不透明との見方も円の重荷になっている様です。
また、インフレ対応でFRBが利上げを迫られるとの見方が拡がる中、ドルが買われ易くなっております。そのため、4月30日の160.72円、2024年7月3日の161.95円と節目が迫る中、どのタイミングで再度介入が行われるかが焦点となりそうです。
なお、米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、大口投機家のIMM通貨(円)のネット・ロングは5月26日時点で前週比2万0762枚減少のマイナス11万4667枚と、3週連続で減少。13週連続でネット・ショートとなっております。
IMM円のネット・ロング
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