米ドル・円
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米ドル・円は、トランプ米大統領が5月8日に、関税措置を巡る英国との交渉で合意に達したと発表。トランプ米政権の関税措置を巡る貿易相手国との交渉で初の合意となったことを受けて、投資家のリスク選好姿勢が強まる中、米国と中国が5月10、11日の両日に、スイスのジュネーブで初の閣僚級協議を開催。ベッセント米財務長官が12日に、米中両国が関税率を115%引き下げて、90日間の交渉期間で合意したと発表。米中対立が緩和に向かうとの期待が拡がる中、米長期金利が上昇。ドルが主要通貨に対して急伸する中、円売りドル買いの動きが強まり、一時148.65円まで円安が進むなど、4月2日以来の148円台を回復しております。
ただ、急ピッチな円安に対する警戒感が強まる中、上昇が一服。ロイター通信が5月14日に、韓国政府関係者の話として「5日の米国との会談で韓国ウォン相場について協議した」と報じたことを受けて、米国が日本に対しても円安是正を求めるとの思惑が拡がり、円が買い戻される展開に。5月16日の東京時間に144円台まで円高が進む場面も見られております。
来週は、先進7ヶ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議や、同会議後の開催が報じられている日米財務相会談や3回目の日米通商協議が予定されており、米国からの円安是正要求に対する警戒が再び強まりそうです。
テクニカル的にもMACDの上昇が一服し始めていることに加えて、切り下がって来ている一目均衡表の雲でレジスタンスを受けている様に見えるだけに、心理的節目の145円を割り込むようですと、4月22日の139.88円から5月12日の148.65円の上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の半値押し水準144.27円や4月22日を起点としたアップ・トレンド辺りまで円高が進むことも想定されます。
なお、米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、大口投機家のIMM通貨(円)のネット・ロングは5月6日時点で前週比2353枚減少の17万6859枚と、5週ぶりに減少に転じました。ただ、14週連続でネット・ロングとなっております。
IMM円のネット・ロング
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