米ドル・円

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米ドル・円は、先月末に145円台に乗せる場面も見られたものの、先週末に発表された6月米雇用統計を受けて流れが一変。景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数は前月比20.9万人増と、前月(改定値、30.6万人増)から伸びが鈍化。市場予想(22.5万人増)も下回ったため、米労働市場の過熱化がやや緩和されたとの見方が拡がり、米長期金利の上昇が一服。

一方で、5月毎月勤労統計調査で名目賃金が平均2.5%増と大幅な伸びとなったことを受けて、日銀が7月の金融政策決定会合で長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)を中心とした大規模な金融緩和策を見直すとの観測が海外勢を中心に市場の一部で拡がる中、日米金利差拡大観測が後退。円が買い戻される中、東京時間に139円台前半まで円高が進む場面も見られております。

なお、米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、大口投機家はIMM通貨(円)を7月4日時点で11万7920枚売り越しております。売り越しは幅は2018年1月以来約5年半ぶりの高水準になっていたことから、円の売られ過ぎ感も強まっていた模様。

今晩は6月米消費者物価指数が発表されますが、米国のインフレ鈍化が明確になる様ですと、円を買い戻す動きが加速する可能性もありそうです。

テクニカル的には、3月24日の129.61円から6月30日の145.07円の上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の38.2%押し水準139.16円や3月24日を起点としたアップ・トレンドを意識したドル買いが入り始めている様ですが、MACDは既にデッド・クロスとなっており、戻り売り圧力が強まりそうな中、このまま140円台に戻せない様ですと、半値押し水準137.34円や200日平均線辺りまで円高が進むことも想定されます。

 

大口投機家のIMM通貨(円)のネット・ロング

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