米ドル・円

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昨晩のNY市場で米ドル・円は、一時144.18円を付けて、昨年11月以来7ヶ月ぶりに円安水準となる場面も見られております。FOMC(米連邦公開市場委員会)でFRBが年2回の追加利上げを示唆した一方で、日銀は現行の大規模金融緩和策をしばらく維持する姿勢を見せたことから、日米の金融政策の方向性の違いが改めて意識され、円売りドル買いの動きが続いております。

昨年9月22日に円売りドル買い加入を行った145円台が近づき、政府・日銀による円買い介入への警戒感が高まる中、財務省の神田財務官が午前中に、外国為替市場で円安が進んでいることを受けて、「高い緊張感を持って注視し、行き過ぎた動きがあれば適切に対応する」と述べ、市場を牽制。円が買い戻される場面も見られたものの、直ぐにドルが買い拾われております。

今夜のECB(欧州中央銀行)フォーラムで、パウエルFRB議長や植田日銀総裁らがパネル討論に参加する予定で、様子見ムードが強まっておりますが、昨年10月21日の151.95円から今年1月16日の127.21円の下げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の61.8%戻し水準142.50円を上抜いただけに、目先は節目の145円、次いで76.4%戻し水準146.11円を意識した動きになって行くことが想定されます。

なお、米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、大口投機家のIMM通貨(円)のネット・ショートは6月20日時点で10万7656枚と、2022年5月以来の売り越し幅となっております。既に昨年秋の円安局面を上回る規模の売り越し幅となっていることから、昨年の様に急ピッチな円安にはなりづらいとの見方がある様です。

 

IMM円、ネット・ロング

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