米ドル・円

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米ドル・円は、米経済の底堅さや日米金利差拡大観測から、152円超えを試す動きが続く中、田村日銀審議委員が青森市内で講演し、「当面、緩和的な金融環境が継続する」と発言。タカ派とされる田村委員の緩和継続発言を受けて、円売りドル買いの動きが強まり、東京時間に151.96円を付けて、1990年7月以来の円安水準となる場面もみられております。

日銀は先週開催した金融政策決定会合で、大規模金融緩和の一環として実施してきたマイナス金利政策の解除を決定。2007年2月以来、17年ぶりに利上げに踏み切ったものの、声明文で「当面、緩和的な金融環境が継続する」との見通しを示し、植田日銀総裁も会合後の記者会見で2%の物価目標の実現が見通せる状況になったとしつつも、「緩和的な金融環境が継続」すると述べ、大量の国債買い入れは当面続ける意向を示したことから、目先は量的緩和政策の全面的な転換はないとの観測が強まっており、幅広い通貨に対して円安が進んでおります。

なお、連日で政府高官による口先介入が行われておりますが、鈴木財務相は正午過ぎに、34年ぶりの水準まで円安が進んだことについて「高い緊張感を持っている。行きすぎた動きにはあらゆるオプションを排除せず断固たる措置をとる」と発言。2022年の円買い介入の際にも「断固たる措置」という言葉を用いており、やや警戒感が高まっております。とは言え、ドル買いの動きは根強いことから、このまま約33年8ヶ月ぶりの152円台に乗せることも想定されます。

 

 

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