米ドル・円

↓クリックすると拡大します↓

 

米ドル・円は、3月米消費者物価指数が市場予想を上回る伸びを示したことを受けて、FRBの利下げ開始時期が後ずれするとの見方が一段と強まる中、米長期金利が上昇。日米金利差拡大観測から円売りドル買いの動きが加速し、4月10日に152円を突破。勢いそのままに153円台に乗せるなど、1990年6月以来、約34年ぶりに円安水準となっております。

政府・日銀による為替介入に対する警戒感は高まっているものの、市場が為替介入の防衛ラインと見ていた152円を突破しても、政府高官による口先介入のトーンは上がらず。今週は日米首脳会談が行われたことから、為替介入を避けたとの見方もある様ですが、鈴木財務相は本日の会見でも、「行き過ぎた動きに対してはあらゆる手段を排除することなしに適切に対応をとる」と従来の認識を示すにとどめております。いつどのタイミングで為替介入があってもおかしくはない状況ではあるものの、市場で節目の155円まで円売り介入は無いとの見方が拡がっております。

なお、米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、大口投機家のIMM通貨(円)のネット・ロングは4月2日時点でマイナス14万3230枚。日銀が異次元緩和を始めた2013年以降で2番目に大きい水準まで投機筋の円売りが膨らんでおり、為替介入が行われれば円の買い戻しに動くと見られております。

FRBの利下げ開始時期が後ずれするとの見方が一段と強まり、米長期金利が4.50%を突破。2023年11月中旬以来の高水準となる一方、日銀はマイナス金利解除後も緩和的な金融環境を続けると見られており、日米金利差というファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)は直ぐには変化しそうになく、現状は輸入企業のドル需要が強いことから、介入による円高効果は持続しないとの見方は多い様です。

IMM通貨・円

↓クリックすると拡大します↓

 

※豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。銘柄の選択、売買価格など投資にかかる最終決定は弊社の重要事項説明書を十分にお読み頂き、投資家自身の判断でなさる様にお願い致します。本資料作成につきましては細心の注意を払っておりますが、その正確性については保証するものではなく、万一その内容に誤りがあった場合、その誤りに基づく障害については当社は一切の責任を負いかねます。