米ドル・円
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米ドル・円は、6月17日に145円台を回復。その後もじりじりと円安が進む中で「有事のドル買い」が強まり、円売りドル買いの動きが加速。米国がイランの核施設への攻撃に踏み切ったことを受けて、6月23日に148.03円まで円安が進む場面も見られるも、120日平均線を上抜くことが出来ずに、長い上ひげを引いたことから、円が買い戻されております。トランプ米大統領がSNSに「イスラエルとイランは完全かつ全面的な停戦で合意した」と投稿したことを受けて、「有事のドル買い」の巻き戻しの動きも拡がったようです。
その後は、日米の金融政策を巡る思惑が錯綜する中、145円を挟んだ上下1円ほどの幅で揉み合いが続いております。日銀が6月25日に公表した6月の金融政策決定会合の主な意見で、金融政策に関して「米関税政策や中東情勢に伴う景気の下方リスクを勘案し、現状維持が適当だ」などと、追加利上げは見送るべきとの意見が多数あったことが明らかとなりました。
一方で、FRBのパウエル議長は今週行われた議会証言で、早期の利下げに慎重姿勢を崩さなかったものの、FRBのウォラー理事とボウマン副議長が相次いで7月の利下げ可能性について言及したことから、FRBによる早期利下げ観測が俄かに高まっております。
切り下がって来ている90日平均線がレジスタンスとして意識される中、上値の重い展開が続いているだけに、目先は4月22日を起点としたアップ・トレンドを維持出来るか注目されます。割り込むようですと、再度142円辺りまで円高が進むことも想定されます。
ただ、米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、大口投機家のIMM通貨(円)のネット・ロングは6月17日時点で13万0877枚。7週連続で減少しているものの、買い越し幅は依然として歴史的な高水準を維持しております。円買いポジションの巻き戻しへの警戒感から、引き続きドルが買い拾われそうです。
IMM円のネット・ロング
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