米財政赤字

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米下院は3月11日に、2025会計年度(2024年10月~2025年9月)末までの新たなつなぎ予算案を賛成多数で可決。予算案は上院に送付されました。政府機関の一部閉鎖を防ぐには、現行のつなぎ予算が失効する3月14日の深夜までに上院を通過し、トランプ米大統領の署名により成立する必要があります。

上院可決には、議事妨害を回避するために、野党民主党の一部から賛成を得る必要があります。民主党はトランプ米政権が財政赤字削減を目指して強引に進める歳出削減や、政府職員の大量解雇に反発を強めており、期限までに議会通過できるか予断を許さない情勢。

民主党上院トップのシューマー院内総務は3月11日にSNSに、「共和党は彼らの金持ち減税が、勤労者層の手当(削減)の後でないとうまくいかないと分かっている」と批判しております。

◆米議会予算局、2025会計年度の米財政赤字を2月時点で前年度比38.5%増と予測

米議会予算局(CBO)は3月10日に、2025会計年度(2024年10月~2025年9月)の米財政赤字が2月時点で1兆1470億ドルになったとの見通しを公表しました。前年度同時期から38.5%(3190億ドル)増加した模様。米国の財政悪化に歯止めが掛らない状況が改めて示されております。

歳出は13.3%増の3兆0400億ドルと予測。生活費調整による社会保障給付金の支出や、債務増大を背景とする国債利払い負担が増加しているとしております。

一方で、歳入は2.0%増の1兆8930億ドルと見込んでおります。関税を含めた雑収入は15%増加した模様。そのうち関税が13%増加したとしております。トランプ米政権は2月初めに、中国からの輸入品に対して10%の追加関税を導入しております。

米連邦政府の債務残高は、法定の借入限度額(36兆1000億ドル)に達しており、米財務省は会計上の特別措置を通じて資金繰りを続けております。CBOはこうした手段が、どれくらい続けられるのかの見通しを、月内に公表するとしております。

 

 

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