米雇用統計

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米労働省が2月3日に発表した1月米雇用統計(季節調整済み)によると、失業率は3.4%と前月から0.1ポイント低下し、1969年5月以来53年8ヶ月ぶり低水準となりました(市場予想は3.6%)。
景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数は前月比51.7万人増と、前月(改定値、26.0万人増)から約2倍増加。市場予想(18.5万人増)も大幅に上回り、労働市場の堅調さを改めて裏付ける形となっております。ただ、年初に伴う改定や大規模ストライキなどの特殊要因が影響したとの見方も出ている様です。

注目された平均時給は前年同月比4.4%増。伸びは前月(4.8%増)から鈍化。前月比では0.3%上昇となっております。ピークを越えつつある高インフレの先行きは賃金上昇の鈍化ペースに左右されそうですが、アトランタ連銀が公表している賃金トラッカーは昨年8月(前年同月比6.7%上昇)をピークに下がっており、昨年12月は6.1%上昇となっております。

 

アトランタ連銀賃金トラッカー

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ただ、人手不足による賃金の大幅上昇が、接客などサービス分野の価格を押し上げているとされる中、昨年12月米雇用動態調査(JOLTS)によると、非農業部門求人件数(季節調整済み、速報値)は1101.2万件と、昨年7月以来の高水準となり、3ヶ月ぶりに増加に転じております(市場予想は1030万件)。コロナ禍前の700万件を大幅に上回る水準で推移するなど、人手不足が続いており、FRBは賃金の伸びが落ち着き、インフレ圧力がさらに緩むのが確認できるまで、金融引き締めを続けるとみられております。

 

米求人数

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なお、米サプライ管理協会(ISM)が同日発表した1月ISM米非製造業景況指数は55.2と、前月から6.0ポイント上昇。市場予想(50.4)も上回った。

 

ISM米製造業景況指数

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最後に、CMEが公表している「Fedウォッチ」(2月3日時点)によると、3月のFOMCでFRBが0.25%の利上げを行うとの見方は97.4%(先週末は84.2%)、金利据え置きとの見方は2.6%(同15.5%)となっております。

 

Fedウォッチ

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