ISM米製造業景況感指数数

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米サプライマネジメント協会(ISM)が4月1日に発表した3月米製造業景況感指数は50.3と、前月比2.5ポイント上昇。市場予想(48.1)を上回り、好不況の分かれ目となる節目の50を2022年9月以来1年半ぶりに上回りました。生産や新規受注が上向き、高金利環境で苦戦が続いていた製造業の景況感に明るさが見え始めております。

一方、4月3日に発表された3月米非製造業景況感指数は51.4と、前月比1.2ポイント低下。市場予想(52.7)も下回っております。ただ、好不況の分かれ目となる節目の50を15ヶ月連続で上回っております。支払価格や受注残を示す指数が下がり、インフレ沈静化の前兆との見方が出ております。

◆最近のFRB高官の発言

・FRBのクグラー理事は4月3日の講演で、3月FOMCで示された参加者見通しは「大半が年内のある時点で、利下げ開始が適切だと予想している」と指摘。「自分自身の予想はそれと一致している」と述べました。「ディスインフレと労働市場の動向が予想通りなら、年内のある程度の利下げは適切だ」と明言したものの、指標全体を引き続き注視しており、経済状況が変われば、「見通しを変える用意がある」と強調しております。

・ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は4月4日のイベントで、3月のFOMC時に公表されたドット・チャートで、FRBが2024年内に2回の利下げを行う想定を提示したことを明らかにしました。

・シカゴ連銀のグールズビー総裁は4月4日のイベントで、FRBの利下げ開始の前提となるインフレ鈍化の持続について、住居費インフレが通常の水準へ減速し始めれば「より確信が得られる」との見方を示しました。さらに、住居費の値上がりが「インフレ見通しへの最大のリスク」と述べております。

・アトランタ連銀のボスティック総裁は4月3日に、米CNBCテレビとのインタビューで、2024年内のFRBの利下げがわずか1回

との想定を示しました。その上で、「利下げ開始は10-12月期の年末に適切になる」との見通しを明らかにしております。

・クリーブランド連銀のメスター総裁は4月3日の講演で、FRBの利下げ開始の前提となるインフレ鈍化が持続するかの判断に関し、次回5月FOMCまでに十分な情報が集まらないとの見方を示しました。5月利下げの可能性を事実上排除したものの、経済動向が予想通りなら「年内の利下げ開始は適切になる」との見解を堅持しております。

・サンフランシスコ連銀のデイリー総裁は4月2日にネバダ州ラスベガスでのイベントで、FRBによる年3回の利下げは「妥当な」予想との考えを示しました。その上で、インフレが高止まりする場合には利下げ回数を減らし、労働市場が低迷したり、インフレが予想よりも急速に低下したりした場合には利下げ回数を増やす用意があるろ述べております。

 

 

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