米雇用統計
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米労働省が11月4日に発表した10月米雇用統計(季節調整済み)によると、景気動向を敏感に反映する非農業部門就業者数は前月から26.1万人増となり、増加幅は前月(改定値、31.5万人)から鈍化したものの、市場予想(20.0万人増)は上回りました。
一方、失業率は3.7%と、前月から0.2ポイント悪化しております(市場予想は3.5%)。労働参加率も前月から0.1ポイント低下の62.2%でした。平均時給は前年同月比4.7%上昇と、前月(5.0%上昇)から伸びがやや鈍化。前月比でも0.3%低下しております。
市場では、雇用統計は強弱まちまちで、FRBが政策方針を変えるほどの内容ではないとの見方が多かったものの、FRBによる利上げ幅縮小の観測を支える程度には減速したとの見方が拡がりました。
米求人数
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先週末は、FRB高官からも、利上げペース減速を支持する発言が相次いでおります。ボストン連銀のコリンズ総裁は講演で、「金融政策の焦点は政策金利を迅速に引き上げることから、十分に引き締め的になるような金利の最終的な到達点を決めることに移っている」と発言。講演後の質疑応答でも利上げ減速にも「大いに納得がいく」と述べた上で、利上げ幅は「さまざまな選択肢」を持つことが重要だと指摘しました。
リッチモンド連銀のバーキン総裁も、米CNBCとのインタビューで、利上げについて「ブレーキに足を置いていると、はっきり言うことができる」と述べております。
Fedウォッチ(2022年12月)
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なお、CMEが公表している「Fedウォッチ」(11月4日時点)によると、12月のFOMCでFRBが0.50%の利上げを行うとの見方は61.5%(10月28日時点、52.0%)、0.75%の利上げを行うとの見方は38.5%(10月28日時点、48.0%)で、0.50%の利上げを予想する向きが多数派となっております。
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