米消費者物価指数

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米労働省が7月11日に発表した6月米消費者物価指数(CPI)は、前年同月比3.0%上昇。家賃やガソリンの値上がりが弱まる中、伸び率は前月(3.3%上昇)を下回り、3ヶ月連続で鈍化。市場予想(3.1%上昇)も下回りました。変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数は同3.3%上昇と、伸び率は前月(3.4%上昇)から小幅縮小。同じく市場予想(3.4%上昇)を下回っております。瞬間風速を示す前月比では全体は0.1%低下(前月は横ばい)、コア指数は0.1%上昇(前月は0.2%上昇)。

なお、サービス価格(エネルギー関連を除く)は前年同月比5.1%上昇。前月(5.3%上昇)から鈍化したものの、引き続き高い伸びとなっております。

なお、CMEが公表している「FedWatch(フェドウォッチ)」(7月11日時点)によると、9月のFOMCでFRBが0.25%の利下げを行うとの見方は86.4%まで上昇(先週末は57.9%)。市場はFRBが9月に利下げを開始するとの見方を織り込みつつある様です。

◆最近のFRB高官の発言

・FRBのクック理事は7月11日に、豪州のアデレードで講演し、米経済が今のところ、物価安定回復と強い労働市場を両立する「ソフトランディング(軟着陸)」の状況にあるとの認識を示しました。

・シカゴ連銀のグールズビー総裁は7月11日に、6月インフレ率について「まさに(インフレ目標)2%への道筋だ」と述べ、利下げの機が熟しつつあると確信を強めていることを示唆しました。

・セントルイス連銀のムサレム総裁は7月11日に、6月インフレ率についてインフレ鈍化に向け「勇気づけられる」との見方を示しました。ただ、FRBの物価目標2%へ向けて持続的に低下するという「証拠がもっと欲しい」と述べております。

・サンフランシスコ連銀のデイリー総裁は7月11日に、インフレ鈍化進展が示されたことについて「安堵した」と述べました。物価や景気、雇用関連の指標を踏まえれば「幾分の政策変更は正当化される可能性がある」と明言しております。

◆IMF報道官、米利下げの年内実施見込む

国際通貨基金(IMF)のコザック報道官は7月11日の定例会見で、米経済について「景気や雇用は予想を超えて良い状態にある。インフレ低下も続いている」と述べた上で、FRBは「年内に利下げする位置にいる」との見通しを示しております。

 

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