米原油生産量(月別)

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米エネルギー情報局(EIA)が公表した月報によると、1月米産油量は前月比日量76.2万バレル減少の日量1253.3万バレルと、3ヶ月ぶりに減少に転じております。寒波の影響で製油所が閉鎖された影響などが出た模様。過去最高は2023年11月の日量1329.5万バレル。

◆今年の原油価格、上昇の見通し

ロイター通信がアナリストやエコノミスト46人を対象に実施した調査によると、今年の原油価格は従来見通しよりもやや上昇すると見られている模様。需要が拡大し、軍事衝突で既に供給が逼迫する中、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の減産で需給が引き締まることが理由。

2024年ブレント原油平均価格は82.33ドルと予測されております2月時点の見通しは81.13ドルでした。WTI原油平均価格は78.09ドルと予測されており、同じく2月時点の見通し(76.54ドル)から上方修正されております。

◆3月OPEC産油量、日量2642万バレルに減少

ロイター通信の調査によると、3月石油輸出国機構(OPEC)産油量は日量2642万バレルと、前月比日量5万バレル減少した模様。イラク、ナイジェリアの減産が要因。

◆世界製油能力の20%超が危機

エネルギー調査会社ウッド・マッケンジーは3月28日に、世界製油所465ヶ所を分析した結果、世界製油能力の20超が停止の危機にあるとの見方を示しました。ガソリンのマージン低下や炭素排出削減への圧力が強まっていることが理由。

◆ロシア、4-6月期は石油減産に注力

ロシアのノバク副首相は3月29日に、4-6月期は石油の輸出削減よりも減産に力を入れる方針を示しました。石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の参加国が公平に減産を担うためとしております。

ロシアは3月に、4-6月期に生産と輸出を合わせて日量47万1000バレルを減らすと表明。ノバク氏は、ロシアの石油各社は、国内の総生産量に占める割合に応じて減産。一方、輸出削減については徐々に緩和していくとしております。

なお、米金融大手JPモルガンは、想定外の方針転換だと述べ、ロシアが発表通り減産を実施した場合、同国の生産量は6月までに日量900万バレルまで減少し、サウジアラビアと同等になると指摘しました。ロシアは現在、日量約950万バレル生産しております。

 

 

 

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