中国の白金輸入量

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中国税関総署の統計によると、10月の中国白金輸入量は15.92トンと、前年同月(4.85トン)から約3.3倍増加。昨年7月(15.94トン)以来の高水準となりました。3ヶ月連続の10トン超えは、少なくとも2009年以降で初めて。過去1年間の平均値は7.41トン。2023年1-10月累計では前年同期比3.4%増の82.24トンで、今年初めてプラスに転じております。

6月以降、ドル建て白金価格は月間安値が900ドルを割り込んでおり、安値拾いの買いが入っていると見られております。10月の安値は856.80ドルだった。なお、直近4ヶ月の輸入量は、6月(10.13トン)、7月(7.29トン)、8月(14.09トン)、9月(10.50トン)、10月(15.92トン)となっております。

中国では7月1日から自動車排出ガス規制「国六排出規制6b段階(国6b)」が導入されました。国6bは、欧州排出ガス規制「ユーロ6」よりも規制値が厳しく、米国の「ティア3」(2020年平均値)に相当するレベルとされます。

白金業界団体ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)によると、自動車触媒向けの白金需要の17%を中国が占めております(2022年)が、中国の景気減速懸念に加えて、世界的な脱炭素化の流れを背景に、中国でも電気自動車(EV)が急速に市場シェアを拡大しており、需要回復期待は後退しております。ただ、排ガス規制を強める中、中国は将来の需要増を見込んで実需以上に白金を輸入しているとの見方が出ております。

なお、10月の中国パラジウム輸入量は、前年同月(1.18トン)から約2.3倍増加の2.70トンと、2ヶ月でプラスとなっております。ただ、昨年7月(4.64トン)以来の高水準となった前月(4.34トン)は下回っております。過去1年間の平均値は2.07トン。2023年1-10月期累計では前年同期比12.2%減の21.10トン。

 

中国のパラジウム輸入量

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検索用/プラチナ、中国プラチナ輸入量

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