四半期別 世界金需給
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産金業界団体ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)が4月28日に公表した「Gold Demand Trends」によると、2022年第1四半期(1-3月)の世界金需給は77.4トンの供給不足となりました。供給不足となるのは2018年第4四半期(10-12月)以来。
世界金需要は1234.0トンで、前年同期比34.3%増加。2018年第4四半期(10-12月、1299.1トン)以来の高水準となりました。インフレ高進への懸念に加えて、ウクライナ情勢や世界景気の減速への警戒感から、金ETF(上場投資信託)関連の金需要は268.8トンと、2020年第3四半期(7-9月期、273.9トン)以来の高水準。需要を牽引しました。公的機関の金購入は83.8トンで、前年同期(117.5トン)から減少したものの、前期(41.2トン)からは増加。6四半期連続で買い越しとなっております。
一方で、小売価格の上昇で個人の消費は振るわず。宝飾品需要は同6.9%減の474.0トン、バー・コインなど投資用需要は同19.9%減の281.9トン。テクノロジー需要は同0.8%増の81.7トンでした。
世界金供給は1156.6トンで、同4.3%増加。鉱山生産量は同2.6%増の856.5トン、ヘッジはマイナス10.3トンとなりました。中国山東省で起きた鉱山事故の影響で停止していた供給が再開したことが要因。また、金価格が高止まりする中、リサイクル量は同15.3%増の310.5トンと、6四半期ぶりに増加に転じております。
四半期別 世界金需給
2021年Q1 |
2022年Q1 |
前年同期比 |
|
鉱山生産 |
834.6トン |
856.5トン |
2.6% |
二次供給(スクラップ) |
269.3トン |
310.5トン |
15.3% |
ヘッジ(ネット・ベース) |
4.8トン |
-10.3トン |
– |
総供給 |
1108.8トン |
1156.6トン |
4.3% |
宝飾品 |
509.3トン |
474.0トン |
-6.9% |
テクノロジー |
81.0トン |
81.7トン |
0.8% |
公的金購入 |
117.5トン |
83.8トン |
-28.7% |
投資(バー・コイン) |
351.8トン |
281.9トン |
-19.9% |
金ETF |
-170.0トン |
268.8トン |
– |
総需要 |
919.1トン |
1234.0トン |
34.3% |
需給バランス |
189.7トン |
-77.4トン |
– |
※WGCの資料を基に豊トラスティ証券作成
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